大昔と奴隷制社会(170万年前~紀元前476年)

中国は世界で最も早く文明が発達した国の一つで、文字によって考証できる歴史は約4000年にのぼる。

雲南省の元謀というところで発見された類人猿化石が明らかにしているように、およそ170万年前の「元謀人」は、既知のものとしては中国国内で見つかった最も古い時期の人類である。およそ60万年前に、北京の周口店一帯で暮らしていた「北京原人(シナントロプス・ペキネンシス)」は、直立して歩行することができ、簡単な道具の製造、使用ができ、そして火を使うことなども知っていた。およそ1万年前の新石器時代の遺跡が中国各地に散在している。およそ6000~7000年前に、浙江省余姚の河姆渡および西安の半坡遺跡で、栽培されたモミ、アワの粒と農具が見つかっている。

中国史上最も古い王朝――夏は紀元前2070年から始まり、夏王朝の最も発達した地域は、今の河南省西部と山西省南部一帯で、その勢力と影響力は黄河南北の地域にまで達し、この時から中国は奴隷制社会に入ることになった。夏に続いて興った商、西周では奴隷制が一層の発展をとげた。その後、王室の勢力が衰退し、諸侯が覇権を争う春秋戦国時代に入り、この時期は奴隷制社会から封建社会への移行期と考えられる。

5000年前に、人びとは青銅器製錬の技術を身につけ、3000年前の商の頃から鉄器を使い始め、製陶の面では、白陶と彩陶の生産ができ、絹織物の生産技術もかなり発達し、世界で最も早いものと言われるジャカード綾織技術が現れている。春秋時代には、製鋼技術も現れている。春秋戦国時代は思想、学術の面でも空前に活気を帯び、後世に深遠な影響を及ぼすことになった著名な哲学者―─老子、孔子、孟子および兵略家―─孫武が現われた。

中国歴史年代略表
王朝紀元
BC 2070年―BC 1600年
BC 1600年―BC 1046年
西周BC 1046年―BC 771年
东周 春秋BC770年~BC 476年
东周 戦国BC 475年~BC 221年
BC 221年~BC 207年
前漢BC 206年~公元24年
後漢25年~220年
三国(魏、蜀、呉)220年~265年
西晋265年~316年
東晋317年~420年
南北朝420年~589年
581年~618年
618年~907年
五代907年~960年
北宋960年~1127年
南宋1127年~1279年
1271年~1368年
1368年~1644年
1644年~1911年
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