建国初期、中国政府は農業人口の90％以上を占める地域で土地改革を成功裏に遂行し、3億もの農民に4700万ヘクタールの土地を分け与えた。1953年から1957年にかけて実施された第1次5カ年計画は驚異的な成果をおさめ、国民所得は年間平均8.9％以上増え、国の工業化に必要な、そしてそれまでになかった多くの基礎工業をつくり上げた。その中には、航空機および自動車製造業、大型・精密機械製造業、発電設備製造業、冶金・鉱山設備製造業、高級合金鋼および非鉄金属精錬業などが含まれている。

1957年から1966年までの10年間は、中国が大規模な社会主義建設事業をくりひろげた時期であった。1966年と1956年とを比べてみると、全国の工業固定資産は原価で計算すれば、4倍増となり、国民所得は不変価格で計算すれば58％伸び、主要工業製品の生産量はすべて数倍ないし十数倍の伸びを見せ、農業の基盤整備と技術改造も大々的に展開された。1966年5月から1976年10月までの10年間は「文化大革命」期で、国と国民は建国以来最も大きな挫折と損害をこうむった。

1976年10月、江青反革命グループが粉砕されたことは、「文化大革命」の終結を示すものであり、それ以後、中国の歴史は新しい発展期に入った。元中国共産党総書記の鄧小平氏がカムバックし、その指導の下で、中国は1979年から「改革・開放」の指導方針を実行し、仕事の重点を現代化の建設に移した。経済・政治体制の改革を通じて、中国の特色をもつ社会主義現代化建設の道を次第にしっかりした足取りで歩むようになった。改革開放政策の実施以来、中国には大きな変化が起こり、経済はめざましい発展をとげ、人びとの生活水準が向上し、建国以来最もよい時期が訪れた。

1989年、江沢民氏が中国共産党中央総書記に、そして1993年に国家主席に選出された。2002年に胡錦涛氏が中国共産党中央総書記に、2003年に国家主席に選ばれた。彼らは中央指導グループを率いて、鄧小平氏の提唱した改革開放の方針と政策を堅持、継承し、中国には政治が安定し、経済が速やかに発展し、外交活動が活発化するすばらしい局面が現れている。