宗教界の委員:中国は宗教信者の合法的権益の保護を重視する
 

花かごのそばにはきれいなアラビア文字で書かれたカードが置いてある。南京から北京での会議に参加しにきたイスラム教徒の政協委員伍貽業氏はその内容を読みながら「これはイスラム教徒たちのお祝いの言葉です」と微笑んで記者に教えてくれた。

部屋の四方の壁を見ると真中の壁には緑色の「西」という字が貼ってある。伍貽業氏は「イスラム教徒たちはお祈りのときは必ず西に顔を向けるのです。ホテルの中を動き回ると方角が分からなくなるので、こうして方角を示してくれて、とても便利です」と満足している。

今年の「二つの会議(政協会議と全人大会議)」期間にはどのイスラム教の全人大代表と政協委員の部屋にもこうした行き届いた心づかいが示されている。江蘇省(省は日本の県にあたる)イスラム教協会の副会長の伍貽業委員は、北京で「二つの会議」に参加するときでさえ政府と社会各界の人たちがわれわれの宗教活動にこんなにいろいろ便宜を提供してくれるのです、と語った。

中国キリスト教「三自」愛国運動委員会主席の羅冠宗委員は、「中国が宗教信者の合法的権益に対する重視と保護はこの『二つの会議』にもよく現われている。全国人民代表大会と全国政治協商会議にはいずれも宗教界の代表と委員が参加していて国の重要な政策方針の制定と協議をおこなっている。今年の政府活動報告の起草の際には、朱鎔基総理は各方面の意見を求め、草案を北京から上海に送って私の意見を聞いてくれた。私もキリスト教界を代表して改正の意見を出した」と語った。

この82歳の著名な宗教界の人士は、また次のように記者に語った。「キリスト教は中国で急速に発展をとげている。1949年の70万人からいまの1500万人に増え、21倍の増加となった。この発展から、中国では宗教がもっともよい発展期に入ったことを知り伺えよう」と。

「海外では中国は宗教の発展を抑えつけていると非難する人もいるが、そのうちの一部は実情を知らない人たちであるが、一部の人たちは悪意を持つ人たちだと思う。正義感と良識のある人はきっと客観的に、善意をもって中国の宗教の発展を見るだろうと私は固く信じている」と羅冠宗氏は語った。

中国政府は憲法の中で、公民には宗教を信仰することと信仰しない自由があり、どんな宗教を信仰しても互いに尊重しあうべきだと規定している。中国には現在さまざまな宗教を信仰している人が約1億人もいる。政府は法律に基づいて宗教信仰の自由、宗教信者の合法的権益を保障することを強調してきた。昨年12月中旬に中国共産党中央政治局常務委員の全員は北京で開かれた全国宗教会議に列席した。江沢民総書記は会議の席で「宗教の仕事は党と国家の仕事の中の重要な一部分である」と強調した。

政協会議に参加した宗教界の委員たちは「宗教信者はまず中国の公民であり、その次に信者であるわけである。この二つはぶつかり合うものではない。信者は国と宗教を同時に愛すべきである」と語った。

「チャイナネット」2002年3月7日

 

 
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