国務院の朱鎔基総理は5日午前の政府活動報告で、科学技術・教育による国家振興の戦略について、次のように述べた。
科学技術の進歩と創造・革新を推進する。国の創造・革新システムの建設を速める。基礎研究と戦略的意義を持つハイテクの研究を強化し、自主的創造・革新能力の向上に努める。産業のグレードアップと競争力の向上を中心にして、カギとなる技術と共通性のある技術に関する研究・開発を強化し、科学技術成果の産業化と普及応用を速める。ベンチャーキャピタル投資メカニズムと科学技術の創造・革新インセンティブ・メカニズムを確立し、充実させる。科学技術体制の改革をさらに推し進め、応用型科学研究機構と社会的公益性のある科学研究機構の改革を深く進める。縦割りや横割りの分割を打破し、社会的科学研究資源を合理的に配置し、部門、地方、大学と企業がお互いに結び付いた科学技術管理体系を確立する。大・中型企業の技術開発センターの建設を強める。哲学・社会科学を繁栄、発展させ、重点として全局にかかわる、予見性、戦略性のある重要課題の研究に取り組む。知的所有権の保護と管理を強化する。
教育を優先的に発展させる方針を堅持する。資質教育の推進に力を入れ、学校における思想・政治教育の活動を強化し、学生の徳育、知育、体育、美育の全面的な発展を促す。基礎教育を強化し、農村地区における「九年制義務教育の基本的な普及と青・壮年非識字者の基本的な一掃」の成果を固め、とりわけ貧困地区と少数民族地区における九年制義務教育普及のテンポを加速する。農村義務教育における県を主体とした管理体制の改革を推進し、教師の給与が期日通り全額支給されるよう確保する。高校段階の教育を積極的に発展させる。一般高等教育を着実に発展させ、学科の構成を調整する。中等・高等職業教育の発展に大いに力を入れる。カリキュラムや教科書を改革し、教学内容を更新し、教育の質を向上させる。大学の内部管理体制の改革と庶務サービスの社会化を引き続き推進する。教師の思想と業務の資質を全面的に向上させる。教育の情報化を加速し、現代的遠隔地教育を積極的に発展させる。教育への政府の投入を増大する。社会的力による学校運営、中外協力による学校運営を支持し、規範化させる。
人材政策を真剣に実施する。「四つの化」(革命化、若年化、知識化、専門化)の方針および徳と才能を兼ね備えるという原則を堅持し、改革開放と現代化建設の新たな情勢の需要に適応する各種人材、わけてもハイテク人材、国際金融や財務会計、貿易、法律や現代的管理に精通した専門的人材の育成、選抜を速める。幹部人事制度の改革を深め、各種人材の選抜・任用、考課、インセンティブ監督制度を充実させ、若くて優秀な科学技術人材の発掘を上手に行い、大胆に起用する。エンジニア、技術要員および熟練技術労働者の役割を十分に発揮させる。技術、管理等の生産要素が分配に参入する政策を着実に実行し、突出した貢献のある科学技術人員とハイクラスの管理者に対して奨励を行う規定を実施に移す。さらに効果的な措置を取って、海外のハイレベルの人材を誘致し、招聘し、留学人員が帰国して創業することを奨励する。
「人民網日本語版」2002年3月7日