商業分野におけると物資流通から見て、中国の物流分野は構造、管理から運営、技術などに至るまで多くの欠陥やいたらぬ点が存在している。これらの問題は物流システムの構築の中に現われ、主として次の二点が挙げられる。
一、物流システムの全般的レベルがそれほど高くなく、情報化、ネットワーク化、技術水準も高くなく、近代流通の要請に対応しきれない。
二、物流システムが最適になるに至らず、そのなかの各環の機能もまちまちで、十分にそれを果たしていない。
物流システムの構築について、こう見ている。
一、全国的な物流ネットワークを統一かつ全面的に構築する。さまざまな輸送手段からなる統一的輸送ルートをつくるには、中国の国情に即し、鉄道、水運を主とし、空輸を従とする幹線輸送面の役割を発揮し、さらにトラックによる輸送、集荷配送、ドア・ツー・ドアの配送を円滑に行わなければならない。
二、物流インフラ資源を合理的に配置する。重要なのは水運、鉄道、大型トラックによる幹線輸送と自動車道路による配送を効果的に結び付けることである。歴史上自動車道路による輸送が遅れたため、鉄道が長期にわたって幹線輸送上の主力としての役割を果たし、自らの中継・集役配送システムを形成した。だが、小さな駅、引き込み線、小倉庫などが多いため、鉄道輸送は高速化することができず、多品種で、輸送量が少なく、たびたび輸送される必要がある上に、高水準の輸送サービスが求められるなどの小物商品輸送面の要求を満たすことができなくなっている。そのため、物流システムの構築では、自動車による輸送を通じて、商品の配送範囲を拡大し、鉄道と水運による一貫輸送を行わなければならない。こうすることは、小さな貨物用駅、引き込み線などの建設による土地資源の浪費問題を減らすことができ、都市建設に役立つ。
三、物流システム構築の合理化、異なる輸送手段間の中継地の整備、システムのネットワーク化を重視しなければならない。長年来、われわれは物流ルートの延長と開拓、輸送手段の向上に力を入れてきたが、拠点と中継地の設置、とりわけ鉄道と自動車道路の中継地および自動車道路と鉄道、水運の中継地の設置と整備をおろそかにしてきた。そのため、中継地の設置は中国の物流システム構築の主要な問題である。
四、情報化の建設を強化し、物流情報ネットワークをつくる。近代の情報技術は物流システムを構築するための基礎であり、物流システムの構成部分でもある。全国の物流システムの構築を中国の情報化プロジェクトに組み入れ、物流システムのトータルな情報技術の応用度を高め、バー・コード、RF、POSシステム、EDI、GPSシステムを採用することは、物流システム構築の重要な内容である。
五、コンテナ輸送を通じて各物流拠点とも直結する。物流システムの構築では、路線と拠点を有機的かつ高効率に結びつけなければならない。こうするには、二つの要素がある。一つは情報技術であり、いま一つはコンテナによる一貫輸送技術である。このシステムを利用して一貫輸送、ドア・ツー・ドアの輸送を行い、貨物の貯蔵・保管、輸送、包装、積み下ろし、搬送などを一本化する。
六、物流システムの標準化体系をつくり、物流の諸分野の整合性を高める。
「チャイナネット」 2002年3月18日