第九期全国政治協商会議第四回会議が開催されて7日間のうちに、政協委員、民主党派の人たちとそれと関連のある民間団体は、わが国の経済と社会の発展に関わる重要問題と社会で話題となっている問題について3737点の提案を出した。関連法律の規定に基づき、全国政治協商会議提案委員会はこれらの提案を審査し、あわせて3566点を立件した。その中には八つの民主党派と全国工商連のものが58点、政協専門委員会のものが１点、各界別グループが33点で、その他は委員たちが出した提案である。提案を出した委員は1845人で、委員全体の79.8％を占める。ではこれらの提案ははたして国の関連部門に重視されるのだろうか。政協の仕事の価値は提案の中で確実に具現されているのだろうか。これについて国家漢方医薬管理局の元副局長于生竜委員にインタビューした。

于委員はつぎのように見ている。この二年間、国は、政協委員の提案をますます重視するようになり、提案の質を高めることを踏まえて、全委員、民主党派、関連民間団体と各界別グループの共同の努力によって提案が政協の機能の中でより大きな役割を果たすことを目指しつづけてきた。重点的な提案に対して、提案委員会は受け入れる部門と提案者との座談会を開き、特定問題について調査と研究をおこない、追跡処理を行ったり、提案者を案内して受け入れる部門を訪問し、受け入れる部門と協力して提案者を尋ねるなど多種多様な仕事をしてきた。

また于生竜氏はつぎのことを話してくれた。一昨年、氏は漢方医法をなるべく早く立案するようにという提案を出した。政協提案委員会は関連の委員を国家漢方医薬管理局に赴かせて座談会を開き、関連管理部門と委員たちはそれぞれの見方について十分に話し合わせた。その後、さらに一部の政協委員と関係部門の責任者を広東、雲南、貴州などの省（省は日本の県にあたる）に派遣して調査に当たらせ、地元の関連法律の立案についての意見を徴した。調査を踏まえて提案委員会はシンポジウムを開き、調査した結果の報告書を作成して関連政府部門に渡し、関連部門はわずか九日間で報告書についての意見を政協委員に送り返した。また昨年氏が漢方医博物館を設立する提案を出したところ、政協は同じように関連委員と部門の指導者を組織して上海市、天津市、浙江省へ行って調査させた。楊魯代副委員長も自らそのシンポジウムに参加し、李嵐清副総理に報告書を送り、そして李嵐清副総理はその日に報告書に考え方を書き入れ、四日後、政府の関係部門の見解を政協に送り返し、財政部は博物館の設立準備資金としてまず100万元を計上することを決めた、ということもあった。この二つの提案の実行の速度から党と国務院は政協委員の提案を非常に重視していることを伺い知ることができ、政府の仕事のやり方も改善されたことを物語っている。

そして、于委員はさらにつぎのように考えている。この二年間に党と国家及び政協自身も仕事の中で機構の共同でトータルな機能を発揮することをより重んじるようになった。これまでは、提案を実行する際に政府部門は委員が提出した提案を実行するにはするが、実行可能かどうかは重んじることなく、結果だけを委員に知らせることで済ませるというやり方だったが、現在はそのやり方をやめて、提案をよく実行するため、政協の関連部門、政府の関連部門、提案者はともに提案実行の仕事に参加するというやり方をとるようになった。于委員は例を上げた。昨年の深センを出入りする窓口の仕事についての提案を実行する際、政協副主席の万国権氏の引率のもと、提案委員会、香港・澳門(マカオ)・台湾・華僑委員、国家発展計画委、公安部、税関総署らがともに協力して、座談会を開き、呉儀国務員も「活動略報」からその動きを知り、ともにその問題を解決することにした。また、前述の于委員の二つの提案の実行過程も多方面の協力を得た結果であり、氏自身は提案者であれば、受け入れる部門の責任者の一人でもあった。

最後に、政協委員として政治に参加したこの五年間のことを顧みて于委員は、「この五年間にみんなの政治参加の積極性が年々高まり、党と国家は政協委員の提案を年々重視し、実行するときも年々着実に取り組むようになり、政協は中国共産党の指導のもとでの多党合作、政治協商、民主監督という主題をめぐって年々よりよく政治参加と民主協商の仕事をおしすすめてきた」と記者に語った。

「チャイナネット」2002/04/08