国家発展計画委員会は今年度中に、北京と天津が来年実施する砂嵐防止プロジェクトに国債資金から16億元を拠出することを決めた。また各地に対し、今年度事業と来年に向けての準備作業を円滑に進めるとともに、質的確保を前提にプロジェクトの実施を加速させるよう求めた。
北京や天津、その周辺地区の生態環境を整備して砂嵐を抑制するプロジェクトは2000年から始まった。対象地域は北京や天津、河北、山西、内蒙古など5省・自治区・直轄市の75の旗・県・地区。北部の砂漠化した草原、渾善達克・砂漠地帯、砂漠化が進む農牧地、燕山丘陵地帯の水源地帯で、植樹植林、耕地の森林・草原化、水利関連施設の建設、小規模河川の整備などを実施してきた。投入金額はすでに50億元超。各機関や地区が緊密に協力してプロジェクトを進めてきたことで、対象地域の生態環境は好転しつつある。
だが一部地区で昨年、一昨年と、2年続けて干ばつに見舞われたためプロジェクトの実施が滞り、事業計画が達成できない状況にあった。そのため関係機関は、今年は降雨量が多く、土壌の状態も良いことから、植樹植林など進捗度を高めて今年の国家計画を年度内に達成するよう求めていた。
国家発展計画委員会は、各地の来年度事業計画の策定にあたり、この数年のプロジェクト実施状況も考慮し、進捗が遅く、事業実施が滞っている地区に対してはプロジェクト件数を減らすや進捗を緩めることなどを考えているが、従来からの平均主義を廃止。同時に、来年度事業の準備作業を円滑に行って耕地の森林・草原化を着実に進めていくよう求めている。
「チャイナネット」2002/09/12