この数年、内蒙古自治区は西部大開発を契機にして七大生態プロジェクトを全面的に実施し、中国北辺に4000キロに及ぶ緑の屏風を再生する計画は初期的成果を収めている。
今年、内蒙古における砂嵐は顕著に減少しており、発生時期も去年に比して2ヶ月遅い3月中旬に初めて発生している。環境専門家は、降雨増加と大気還流の結果もあるが、この数年の大規模な生態建設は相当大きな作用を及ぼしている、との認識を示している。
現在、内蒙古地区118万平方キロのうち60%がすでに砂漠化、荒地化した土地であり、毎年、800平方キロの速度でさらに拡大している。
生態環境悪化の趨勢を抑止するため、内蒙古自治区では黄河の上流、中流、北京・天津周辺、フルンベイル草原、シリンゴル草原、大興安嶺、アラシャンなどの重点区域において草原生態建設・保護プロジェクト、天然林資源保護プロジェクト、耕地減反樹林還元プロジェクト、北京・天津風砂源処理整備プロジェクト、重点防護林プロジェクト、水土保持プロジェクト、生態環境総合処理整備プロジェクトなど七項目重点プロジェクトを実施している。現在、内蒙古は全国最大の生態建設区となっている。
2000年から、中国政府は内蒙古生態建設への投資を増加し、当年17.5億元、2001年20億元、今年もすでに20余億元を投資済みである。現在、内蒙古は生態建設投資が最も多い自治区(省)の一つである。
同時に、内蒙古は逐次伝統的牧畜業生産様式を転換し、自然放牧から牧舎或は半牧舎飼育に転換しており、最終的には数量単一増加型から品質効益型草地牧畜業への転換を実現させる予定である。
自治区政府は生態移民プロジェクトも推進しており、今後十年間に、劣悪生態環境下にある20万人を生産条件、生活条件のよりよい地区へ移住させる予定である。
「チャイナネット」2002/10/09