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高健・体操センター主任に聞く「体操界の現状と五輪への目標」

男子体操の選手からコーチ、監督へ、そして体操センターの副主任を経て主任の道を歩み続けてきた高健氏。高氏は中国、世界体操界の発展と現状に精通した人物だ。アテネオリンピックに備えて準備に余念がない中、「チャイナネット」(CIIC)は中国体操界の現状とオリンピックに向けた目標について高健主任にインタビューした。

CIIC 中国体操チームのアテネオリンピックに向けた目標は何でしょうか。また強敵はどの国でしょう。

高健 金メダルを獲得するという目標はすでに立てていて、金メダルは全部で14個ありますが、そのうち2~3個の獲得を目指したいと考えています。具体的には、中国チームは7種目で金を争えると分析しています。男子は5競技、団体に個人総合、それに種目別の平行棒に跳馬とあん馬です。女子は種目別の平均台と段違い平行棒ですね。去年の世界選手権では、金5個に銀2個、銅が3個という素晴らしい成績を上げることができ、金メダルの獲得率はかなり高いものでした。アテネオリンピックでの情勢について言えば世界選手権と大差はないでしょうが、男子の最大の強敵はやはり米国と日本になりますね。女子にとってプレッシャーとなるのは、ルーマニアにロシア、米国などです。

CIIC 先ごろ行われた抽選で、夜に行われることになった男子団体では、中国チームは最終グループとして出場することになり、女子は3番目となりましたが、それは幸運なのでしょうか。

高健 抽選に恵まれたというのは確かにプラスの要素ではありますが、もちろん、抽選そのものがもつ作用は団体戦にとって決して重要ではありません。個人総合あるいは種目別に出る資格が得られる試合である団体戦にとって、抽選に恵まれたと言えば、有利となるのは、仮に1番目に出場した場合、審判員はしっかり準備していて通常、点数評価はやや厳格になるものですが、試合が進むにつれて、審判員も疲れてくるためでしょう、それほど敏感にならなくなることがあるものなのです。夜あるいは最後から2番目に出場しますと、審判員にはある心理的傾向があって、点数が高くなることがあるのですが、こうした現象は抑制されつつあります。選手は、抽選に恵まれれば興奮を覚えるでしょうが、これは決して最も重要な要素ではなく、冷静に向き合う必要がありますね。

CIIC 開催が近づいてきていますが、選手に対して試合に照準を合わせた、心理的なトレーニングといったようなものを行っているのでしょうか。とりわけ女子チームでは年少の選手がいますし、プレッシャーは男子チームより大きいのでは。

高健 心理的コントロールという問題はその他の競技、フィギュアスケートや飛び込み、射撃でも直面しているものです。この面で、私たちは経験を積んできました。優れたコーチというのは非常に素晴らしい心理学の専門家であるべきであり、心理的トレーニングを行ったり、暗示をかけたりすることは、日常のトレーニングでは常に行われていることなのです。

CIIC オリンピックはこれまで何回も開催されてきましたが、オリンピックの体操競技について何か考えることがおありでしょうか。

高健 1984年のオリンピックと比較してみますと、体操競技は大きな変化を遂げて、難度は高くなり、競争は熾烈になり、それに予測できない多くの要素が出てきました。今は全方位的に、総合的に競われるようになりました。定めた目標を達成するというのは、我々にとってその圧力は格別大きなものです。でも、喜ぶべきこともあります。チームがこの数年来ある程度、経験を積んできて、オリンピックの内外をめぐる環境を理解できたことです。

CIIC 新中国がオリンピックの体操競技に参加して以来の歴史を目の当たりにしてきた証人として、この20年来、中国の体操は発展に向けどの様なプロセスを経てきたとお考えですか。

高健 1984年に初めてオリンピックに参加してから数えて、今年でちょうど20年になりますね。この20年は、中国の体操が飛躍した20年だとも言えるでしょう。体操チームが結成されたのは1953年ですが、初めて世界チャンピオンになったのは1979年、馬艶紅選手が手にした段違い平行棒の金メダルでした。男子で初めて世界の金メダルを獲得したのは、黄玉斌選手でした。80年代に入りますと、その時代、その時代にかけてそれぞれの選手が努力して中国の体操は真なる飛躍を遂げました。これまでに獲得した世界チャンピオン、金メダルは76個に達しています。

「チャイナネット」2004/05/21


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