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今の中国経済、宋の時代とどこか似ている

多様化する蓄財

消費を増やす一方で、人々は手堅く蓄財もしています。蓄財は将来における「消費」といえます。家計は、教育、医療、老後などに備えるために蓄財に励むわけですが、最近、蓄財が多様化してきました。

これまで蓄財は、銀行預金が主でした。現在、これに、債権、株式、ファンド、外貨そして不動産、金銀宝石、切手、書画・骨董などで蓄財するケース、即ち、投機的消費が増えてきたようです。

リスクもありますが、例えば、株式は一年間ちょっとの間に総合指数が3倍になっています。人民元高傾向だった昨年、人民元はドルに対し約5%上昇し、銀行の金利を上回っています。解禁間近とされるQDIIなどを通じて海外の証券市場に投資することも可能で、蓄財手段はバラエティーに富んできました。また、昨年の競売市場は3000億元(1元は約15.5円)に急拡大しました。

今、中国では、これら蓄財市場の透明度を高め、リスク軽減のために法制度を急ピッチで整備しつつあります。

国家の蓄財はどうでしょうか。外貨準備は国家の蓄財といえますが、これはすでに十二分にあります。目下、中国は社会保障、教育、環境などへの支出を増やしています。また、数千年続いた農業税を廃止したり、義務教育を無料化したりしています。こうした社会保障や教育の充実は、人々の側から見れば、「無形の蓄財」といってよいでしょう。

宋の時代の開封の庶民生活を生き生きと描いた『清明上河図』は、北京の王府井や上海の南京街の賑わいを彷彿とさせます。宋代には、「青苗法」(注5)などで農民の税負担を軽減しました。また、印刷、羅針盤、火薬など世界に冠たる発明がありました。「科挙」で文官を積極的に登用し、また宋代の陶磁器は時代を画しています。「民」「科学」「教育・学問」「商工業」を重視して、国家も人々も、蓄財と消費をうまくバランスさせていたのではないでしょうか。

注1 呉曉霊中国人民銀行副総裁などの発言。国連は中国が2009年に世界最大の輸出国になると予測(『経済参考報』1月12日付け)

注2  昨年4月には、呉儀副総理が率いる訪米ミッション(中国企業111社参加)はボーイング旅客機や大豆など162億ドルの米国商品の買い付けを行っている。

注3 原材料を無税で輸入し、製品の全量を輸出する貿易形態。中国の輸出量のほぼ半分を占めている。

注4 『工人日報』2007年1月27日付け。

注5  国家が地主より低い金利で種、食糧、お金を農民に貸し付ける税制。

「人民中国」より2007年7月27日

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