中国国家発展改革委員会(発改委)と中国民間航空総局は6月30日、国内航空便の燃油サーチャージの引き上げに関する通達を出した。燃油サーチャージの引き上げは、発改委が6月19日に国内航空燃料油出荷価格の引き上げを発表して以来。
2008年7月1日から(発券日時)、800キロ以下の航空路線では、燃油サーチャージが60元から80元(33%)になり、800キロ以上の航空路線では、100元から150元(50%)に引き上げられる。
今回の燃油サーチャージの引き上げについて、アナリストや航空会社は、国内航空燃料油出荷価格の引き上げによるコスト上昇への圧力はある程度緩和するが、航空輸送市場が低迷していることから、燃油サーチャージの引き上げは、乗客の流失につながり、付加運賃収入の増加分が相殺される可能性も拭えないとしている。
申銀万国アナリストの李樹栄さんは、6月30日の上海証券報のインタビューで、「今回の燃油サーチャージの引き上げで、理論上はコスト上昇分の60%~70%が解消されることになる」と答えている。
しかし李樹栄さんは、今の航空輸送市場は低迷しており、燃油サーチャージの引き上げによって乗客の負担が増え、航空会社にとっては空席がさらに多くなって収益が減る可能性があると指摘し、乗客減小によるマイナス面を考慮した場合、今回の燃油サーチャージの引き上げでは、コスト上昇分の約50%しか解消されないと考えている。
「チャイナネット」2008年7月1日 |