中国広東省東莞市樟木頭にある、世界最大の玩具委託加工企業の合俊集団(スマートユニオン)傘下の2つの工場が、15日に破産宣告を行い、6500人の従業員が失業した。中国で米国に端を発した世界金融危機の影響による大型倒産はこれが初めて。
合俊集団は、世界玩具の五大ブランドのうち3つのブランドを製造し、広東省東莞市樟木頭の2つの工場では、約6500人の従業員が働いていた。香港資本の上場企業である合俊集団は、玩具業界では大手。
玩具業界の関係者は、世界経済が減速する中で金融危機の影響を受け、技術のレベルや規模が業界トップレベルの企業も、業種や業務環境の問題を回避することができず、輸出不振で倒産を余儀なくされたと分析する。
合俊集団は主に、相手先ブランド(OEM)で玩具の生産販売を行い、これまでに世界玩具最大手のマテル社やハズブロー社と提携関係を結んでいた。
ある専門家は、「東莞市樟木頭の工場で生産される製品のほとんどが米国に輸出されており、今回の倒産は明らかに金融危機の影響によるものだ。影響の大きさから言えば、これは米国の金融危機が中国の実体経済に波及した典型的ケースだと言えるだろう」と指摘している。
「チャイナネット」2008年10月16日 |