第2次国際船舶工業博覧会が15日から17日の3日間、浙江省台州市で開催された。参加した専門家の多くから、低迷気味の中国船舶業界の未来に対して警告が寄せられた。新華社が伝えた。
中国船舶工業経済研究センターの包張静さんの分析によると、2003~07年は世界の新船市場の隆盛期で、中国造船業界も黄金時代の恩恵を享受し、民間造船企業が飛躍的な発展を遂げた。だが今年に入ってから、米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローンの焦げ付き問題や世界的な経済低迷の影響を受けて、造船業は徐々に低迷し、来年は衰退に向かうことが予測される。包さんは「今年8月と9月には船舶の取引量が明らかに低下した。人民元上昇も中国の造船企業には痛手で、主要ライバルの韓国企業に対する価格的優位が次第に揺らいでいる」と話す。また包さんは「市場の動向次第では、バラ積み船市場が真っ先に低迷する可能性がある。中国の民間造船工場の製 品構造は単純で、バラ積み船が受注量の3分の2を占めているため、民間中小企業への影響は大きい」と指摘する。
包さんは、造船企業の首脳陣が「転ばぬ先の杖」として、造船中の船舶の注文主の状況を個別に分析し、注目が取り消されて民間造船工場が多大な損失を被ることを未然に防ぐ必要があると提起する。ドイツロイド船級協会(GL)の関係者は「浙江省の民間造船工場は今後数年間に及ぶとみられる激しい市場競争に備える必要がある。品質が民間造船工場の存亡のカギだ」と話す。 「人民網日本語版」2008年10月17日
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