鐘氏によると、こうした国内・海外の価格比には新たな状況が反映されており、今後の国内製品油の価格設定の方向性に大きな影響を与えている。鐘氏は「情勢の進展につれて、国内にはまた新たな製品油価格調整を求める声が高まり、政府の価格調整政策実施への圧力になる可能性もある。歴史を振り返ると、政府が価格調整の最後のアクセルを踏むのは、いつもわき起こる世論に促されてのことだった」と話す。

　また鐘氏は「最近の国内マクロ経済からみれば、製品油価格の引き下げ調整はぜひとも必要だ。さきに開催された中国共産党第17回全国代表大会第3回総会のコミュニケでは、国内ニーズの、特に消費ニーズの拡大に努めて、経済の安定を保証すべきことが打ち出された。現在の国際・国内経済環境の下で製品油価格をタイミングよく引き下げ、輸送コストを軽減し、国内の生産と需要を刺激することは、当今の経済運営における関連の問題点を防止し、解決する上での積極的な措置となる」と述べた。