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人民日報評論:「市場経済」は「民生経済」である
発信時間: 2008-10-29 | チャイナネット
 
 生産の拡大と民生の改善は、人々の生活をより良くし、わたしたちが日々努力するのもそのためだ。どうすれば、この目標が実現できるか?計画経済の道は行き止まりで、社会主義市場経済こそが正しい選択だということはすでに実践で証明された。ここ30年間、市場改革の道を歩み、わたしたちは国民経済の大発展を遂げ、国民の生活は大きく改善された。このことからも、市場経済こそが民生経済であるといえる。「人民日報」がこのほど発表した評論より。

 市場経済には専門的な制度と社会化されたメカニズムがあり、民生のより専門化および効率の高い安定を図ることができる。市場経済という環境のもと、フェアな競争によって、優れたものが勝ち残り、劣っているものが淘汰されるのは、社会経済の効率と活力、創造力を確保する上で必要な条件であり、人々が自らの努力で生活を改善し、社会的な財産を築く上で基本的な道のりでもある。競争で成功する人もいれば、失敗する人もいる。一方で、高齢者、病気を抱える人、障がい者などの基本的な生活も同じように保障されなければならない。これは、市場の競争を正常に進める上での基本条件であり、社会の文明進歩の基本要求でもある。現代の市場経済は専門の社会保障制度とそのメカニズムが整ってきている。こういった制度やメカニズムの構築と整備を通じて、失業や病気、子育て、老後などの心配を取り除き、強者だけの利益を保障するのではなく、弱者の生活をも改善することができる。このほかにも、市場経済の発展によって、政府は具体的な社会経済の業務から解放され、社会公共事業の保障と改善により多くの力を注ぐことができ、市場と政府がこういった分業と協力をすることで、民生事業のより専門的かつ効率的な改善を進めることができる。

 また、市場経済は社会文化の繁栄と発展にプラスとなり、民生をより豊かにより向上させることができる。市場経済では、政府と市場の境界線と責任分担をはっきりさせなければならない。これは、経済発展と社会保障に見られるだけでなく、社会文化事業の発展でも見られることだ。市場は文化産業を発展させる上で有利ではあるが、一方で政府が市場化に向かない文化と社会公益事業に注意を払わなければならない。両者がうまく協力することで、社会主義文化の大発展、大繁栄を促し、民生がより豊かで多彩なものとなる。

 しかし、これらはまだ理論的な分析でしかなく、また一つの努力すべき方向でしかない。今世界には、比較的落ち着いた市場経済もあれば、弊害が絶えない市場経済もあることが見て取れる。しかし、理論的に分析してこそ、現実的な要求が発生し、努力する方向があってこそ、前進する原動力が発生するというものだ。わたしたちが社会主義の優れた面を十分に生かし、改革開放30年でつちかってきた貴重な経験を堅持し、これからも思想を解き放ち、改革解放を堅持し、科学的発展を推し進め、社会調和を促進する限り、社会主義市場経済体制は必ずや整備され、民生改善に有利な市場経済の長所が一歩一歩現実のものになっていくだろう。

 「人民網日本語版」2008年10月29日
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