(3)
米国だけでなく国際社会も、このたびの世界的な金融危機で中国が果たす役割に熱い期待を寄せている。フランスのサルコジ大統領は、米国・ワシントンで行われる今回のサミットで、中国、インド、韓国、インドネシアが重要な役割を果たすことへの期待感を表明している。英国のブラウン首相も、金融危機解決のカギは中国をはじめとした新興経済体にあるとの見方を多くの場面で明らかにしている。
中国には世界を救う力があるだろうか。専門家の多くは、各国の政府要人の見方や国際世論における評価を、中国は冷静に受け止める必要があるとの見方を示す。ある専門家は「中国の力で世界的な金融危機を解決し、世界を救おうとするのは現実的ではない。中国にとって最も重要なのは自国の問題にしっかり向き合うことだ。中国経済の安定的な成長が実現すれば、これが世界経済に対する最大の貢献になる」と話す。世界銀行の林毅夫チーフエコノミストも「人民元の自由な両替が認められていないことから、世界の新しい金融秩序で中国が最も重要な役割を果たすかどうかを議論するのは時期尚早だということがわかる。中国はまだそれほど強く大きくはない」との見方を示す。
「人民網日本語版」2008年11月5日
|