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中国は国際航空産業の「越冬地」?
発信時間: 2008-11-10 | チャイナネット
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 第7回中国国際航空航天博覧会(珠海航展)が今月4~9日に広東省珠海市で開催された。会場では、エアバス、ボンバルディア、エンブラエルをはじめとする複数の大手航空機メーカーが、中国の提携先との商談やアピール活動を繰り広げた。ある業界関係者によると、こうした動きから、世界の各メーカーが中国航空市場のニーズや中国航空産業の今後の発展に明るい見通しをもっていることがうかがえるという。

 ▽今後20年で3710機増

 中国の航空旅客機市場は、今なお大型機を中心としている。中国航空工業集団が4日発表した予測報告によると、中国民用航空市場では2027年までに各種の民用旅客機3815機を補充する必要があり、このうち大型ジェット機は2822機が必要だという。ボーイングの予測では、中国市場では今後20年間に3710機以上の新機が必要になり、価格は3900億ドルに達する見込みだという。

 中国の航空輸送業の伸びは今年大きく鈍化したが、世界の航空輸送業界では「世界市場と異なり、中国市場のペースダウンは金融危機が主な要因ではない」とする見方が一般的だ。GEコマーシャル・アビエーショ・サービス社(GECAS)グレーターチャイナエリアの劉莉・執行董事は「2008年に中国航空業の発展に影響を与えた主な要因として、大雪災害や地震の発生などで旅客数が減少したことが挙げられる。GECASの本社は中国市場に熱い期待を寄せており、実際に中国を第二のホームグラウンドととらえている」と話す。

 エアバス中国エリアの旅客サービス・内部事務担当の史向利・高級副総裁は「中国市場は広大で、エアバスといえども欧州の航空工業大手のほぼすべてと手を組まなければ、日々ますます増大する中国市場での専門的人材養成のニーズに応えられない」と話す。

 大型機メーカーのほか、世界的に有名なコミューター機メーカーやビジネス機メーカーも中国市場に熱い期待を寄せている。エンブラエルが今回の博覧会期間中に発表した中国市場予測では、2028年をめどに座席30~120席のコミューター機の総機数が1千機を超える。うち今後導入される新機は875機、座席30~60席クラス機は120機、61~90席クラス機は295機、91~120席クラス機は460機に上る見込みだ。
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