国家統計局中国経済景気モニタリングセンターは先日「中国家電業界(中怡康)モニタリング報告2008」を発表し、国内外の厳しい経済情勢の下、中国の家電業界も急成長から低成長へ転じ、今後2潤オ3年で大きな試練に直面するとの認識を示した。同センターと北京中怡康時代市場研究有限公司が共同でまとめた「中国家電各級市場報告」は、1級市場と2級市場の家電保有率は飽和状態に近づいているが、3級市場と4級市場の家電普及率は比較的低く、大きな発展性があるため、家電会社はその重心を徐々に下げて市場開拓を強化すべきだとしている。
■新たな市場区分
家電業界が日に日に成熟へ向かう中、統一的な市場区分基準の制定が急務となっている。今回合同調査チームは、中国家電市場の新たな区分基準を制定するとともに、各級市場のそれぞれの特徴について、詳細な分析を行った。
これによると、中国の家電市場は4級に区分される。各級市場の行政区画数はピラミッド状の分布を呈し、各級市場の経済発展水準には大きな開きがある。1級市場は直轄市、経済発展水準の高い省都、地級市管轄区など計23の行政区画、2級市場は地級市管轄区を中心に計136の行政区画、3級市場は中等発展水準の県級市や県を中心に計510の行政区画、4級市場は経済発展の立ち後れた県級市と県の計1549の行政区画で構成される。
各級市場間の都市部住民の所得格差が拡大し続けていることから、その消費特性にも著しい相違がある。06年と04年を比べると、4級市場の収入水準とその伸びは1級市場の50%前後しかない。1、2級市場は高齢化が比較的進んでおり、「シルバー市場」の潜在力が大きい。また、1人当たりの消費能力が3、4級市場より大幅に高く、この市場での勝敗はブランドの等級と全国市場における地位によって決する。最も激しい市場競争が行われているのもこの市場だ。
「人民網日本語版」2008年12月8日 |