中国の米州開発銀行(IADB)グループへの加盟調印式典が12日、米国の首都ワシントンにある米州開発銀行の本部で行われた。これにより中国は米州開発銀行グループ傘下の米州開発銀行、米州投資公社および多数国間投資基金のメンバーとなった。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
在米中国大使館の周文重・大使が調印式典に出席。米州開発銀行のモレノ総裁をはじめ、米州機構(OAS)のホセ・ミゲル・インスルサ・サリナス事務総長、関係者ら200人余りが出席した。
周大使は、「長年の努力を通じて中国はようやく米州開発銀行グループのメンバーとなった。この意義は非常に大きい。中国の加盟は各方面の利益に合致し、中国と中南米との協力強化に向け、新たなプラットフォームとチャンスを提供し、双方の共同利益・相互勝利への選択となる。中国は米州開発銀行への加盟後、加盟国としての義務を果たし、各国メンバーとともに政策協力を強化し、米州開発銀行の業務に積極的に参与し、双方の貿易融資やインフラ設備の建設など共に関心を持つ分野において協力を展開し、中南米・カリブ海諸国の貧困撲滅や経済・社会発展を共に促進していきたい」とあいさつした。
モレノ総裁は、中国の米州開発銀行グループへの加盟を祝賀し、「中国は中南米の重要な投資・貿易パートナーだ。特に現在の金融危機の中での中国の米州開発銀行グループへの加盟は中南米・カリブ海諸国の貧困撲滅と発展事業の促進にとっていっそう大きい意義をもつ」とスピーチした。
米州開発銀行グループは中南米・カリブ海諸国の経済・社会発展を促進するため1959年に設立。本部を米国の首都ワシントンに構え、世界で最も長い歴史と最大の規模を誇る多国間開発金融機関。中国は48番目の加盟国で、中国人民銀行の周小川・総長と胡暁煉・副総長がそれぞれ米州開発銀行と米州投資公社の中国総務と副総務を担当する。
「人民網日本語版」2009年1月13日