国家観光局の邵琪偉局長は09年全国観光工作会議で、「中国経済は依然として安定した比較的速い成長を維持しており、観光業でも金融危機に対応する条件と能力を十分に持ち合わせている」と述べた。金融危機の影響下にありながら、中国人の旅行意欲は依然として高く、アンケートでは92%の回答者が今年旅行に行く計画があると答えた。
これは中国および世界の観光業にとって喜ぶべき知らせだ。世界金融危機の影響で、08年は世界各地で観光収入が低迷、中国を訪れた海外旅行客は約2%、泊まりがけの海外旅行客は約3%、観光による外貨収入は約5%の落ち込みとなった。これとは対照的に、海外旅行に出かける中国人は減るどころか急増をみせ、08年は前年同期比12%増の4600万人に達した。
世界観光機関(UNWTO)では、09年の国際観光客数(日帰り旅行客を除く)は伸び率2%を上回ることはないとし、最悪の場合ゼロ成長の可能性もあると予測している。世界でも観光業が急成長している地域とされるアジア太平洋地域でも09年の国際観光客数の伸び率は2%を上回ることはなく、例年の予測を大きく下回っている。こういった状況のもと、中国は世界各地の観光地にとって主要なターゲットとなるだろう。
「人民網日本語版」2009年2月2日 |