温家宝総理はここ数日、世界経済フォーラム(ダボス会議)への出席を含む欧州訪問を行った。温総理は今回の訪問で、中国と欧州の全面的な戦略パートナーシップ関係をさらにランクアップすると同時に、国際金融危機を克服する「中国の自信」を世界に向けて示した。
温総理は1月28日、ダボス会議で特別講演を行い、金融危機に対処しこれを脱却する「中国の自信」をはっきりと述べた。温総理の自信は、まず、中国経済発展のファンダメンタルズや長期的傾向、優勢に変化がないということを根拠としている。中国経済は08年も安定的で急速な発展を遂げ、GDP成長率は9%に達した。金融システムの運営も安定しており、穀物は5年連続の豊作を記録、都市では1100万人が新たに就職し、都市と農村の住民の収入も引き続き増加した。中国は製造業分野で「世界の工場」と呼ばれるようになり、長年にわたって海外直接投資が最大の発展途上国となっている。
「中国の自信」のもう一つの根拠は、世界経済の成長に対する中国の貢献が不断に高まっているという事実だ。最大の発展途上国である中国は急速な経済成長を30年余りにわたって持続し、中国の発展の中から世界経済は新たな推進力を不断に得てきた。国連の「2009年世界経済の現状と展望」によると、世界経済の成長に対する中国の貢献度は、08年には22%に達し、今年は50%にまで高まる見通しだ。欧米や日本など先進国の経済が低迷している時、中国などの新興経済国は、世界経済のできるだけ早い回復への希望と自信を生み出している。
温総理は、「金融危機は中国経済に大きな打撃を与えたが、中国は危機打開のために積極的で責任ある態度を取った」と語った。中国政府は、内需拡大を経済成長促進の主要な立脚点とし、安定的で急速な経済発展を促すため、4兆元にのぼる経済刺激策を含む包括的な対策を実施した。中国経済は回復の兆しをすでに見せつつある。このことは間違いなく、世界経済成長の自信を奮い起こし、国際金融危機の拡大と蔓延の傾向を緩和するものとなるはずだ。
「人民網日本語版」2009年2月4日 |