企業資金の安全性や経営状況、財務リスクなどを把握し、金融危機の影響に効果的に対応するため、国有資産管理監督委員会(国資委)は11日から、中央企業の大型投資や買収プロジェクト、ファイナンス企業などを対象とした特別検査を展開していく構えだ。「北京商報」が伝えた。
中央企業による軽はずみな投資に対しては、国資委は昨年から警告を発し、慎重な投資活動を行うよう企業に求めてきた。国資委の孟建民・副主任によると、中央企業の中には現在、発展や拡大をむやみに進め、支払い能力を超えた負債を抱えた企業がある。また金融派生商品の取引をむやみに行い、含み損をかかえたまま投機的な取引を続け、大きな損失を出してしまう企業もある。企業内の管理も依然として乱れており、内部制度が整っていなかったり、規則があっても守られていなかったりするため、管理の穴によって資産の損失が発生するケースも後を絶たない。一部企業は経営や決定のミスや非科学性によって損失を出している。
孟副主任によると、国資委は今回の検査の重点として次の4つを掲げている。(1)資産の負債率が高く資金繰りの厳しい企業に重点を置き、企業の財務リスクについての分析と報告をすばやく行う。(2)企業による大型投資や買収プロジェクトに重点を置き、リスクの分析と予測を強化する。(3)企業のデリバティブ取引に重点を置き、大きな経営損失を防ぐ。(4)企業の資金が集中する国内外の管理団体に重点を置き、企業資金の多額の流れに対する検査と監督を強化する。
「人民網日本語版」2009年2月11日 |