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広汽トヨタ、リストラ凍結を宣言 全国から人材募集へ
発信時間: 2009-02-19 | チャイナネット

 自動車産業では世界的にリストラが続出しているが、広汽トヨタは14日、企業の安定と社会の安定発展を確保するため、同社が今年、リストラをしないことを発表した。また広汽トヨタの09年の発展計画によると、同社は今後、中国各地の大学や民間から各種の人材を募集し、さらに多くの就業チャンスを提供していく構えだ。「競報」が伝えた。

 経済危機は08年、世界中を蔓延し、世界各地の企業でリストラの波を生み出した。このようなマクロ的な影響は、中国の就職状況にとっての厳しい試練ともなった。世界経済危機が人々にもたらす最も直接的で大きな問題は、大量の失業者が発生し、生活レベルが下がることだ。大量の失業者の発生はさらに、社会の不安定など深刻な問題を引き起こす。そのため、十分な就業ポストがあることは、国家の経済が健全に発展し、企業の発展に向けた活力が回復したことを示す一番のしるしとなる。このようなバックグラウンドのもと、広汽トヨタが今年のリストラ凍結を発表したことは、有名企業が持つ社会的責任感を示すものにほかならない。

 人材を育てることは企業にとって投資のような重要性を持つ。だが経済危機を受け、多くの企業が業務量の低下だけに着目し、人材育成への重視を怠っている。「以人為本(人を持って基本とする)」を創業主旨とする広汽トヨタはこれまで、人材育成を重視し続けてきた。広汽トヨタの首脳部によると、優れたブランドの樹立に必要なのは豊かでハイレベルな人材庫だ。広汽トヨタはそのため、専門の技能訓練場所を設立し、正式雇用前の厳しいトレーニングを全ての従業員に課している。また技術・生産管理の中心メンバーは日本や米国、中国各地へと研修に派遣され、すばやい人材育成が目指されている。販売やアフターサービスの人員訓練も重視されており、広汽トヨタが育成訓練したこれらの人員は08年11月末までに1万1千人余りにのぼった。広汽トヨタはさらに、トヨタ中国や一汽トヨタと共に、トヨタの技術教育プログラム(T-TEP)を展開し、今後の中国自動車産業を担う人材を育成している。広汽トヨタの人材育成での努力は、自社の競争力を上げているだけではなく、就業の促進や社会の安定維持などにも大きな作用をもたらしており、一挙両得の措置と言える。

 「人民網日本語版」2009年2月19日

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