第11期全国人民代表大会第2回会議で、政府活動報告を行う温家宝総理
3月5日に開催された第11期全国人民代表大会第2回会議で、温家宝国務院総理は政府活動報告の中で、2009年の中国政府の主要任務の1つとして、国内需要、特に消費需要を積極的に拡大し、内需による経済成長へのけん引的作用を強化すると述べた。
1.消費の拡大とくに住民消費の拡大をはかること。引き続き収入分配の枠組みを調整し、国民所得に占める労働報酬のウェートを高め、民生の改善、消費拡大に用いる政府支出のウェートを引き上げ、都市部低所得層と農民に対する補助金を増やす。消費のホットスポットの育成と、消費スペースの開拓に取り組む。自動車の消費政策を充実させ、中古車市場と自動車リース市場の発展を速め、自動車の合理的な消費を導き、促進する。コミュニティーにおいて商業、不動産管理、家政サービスなど住民に利便をもたらす消費を大いに発展させ、観光、リクリエーション・レジャー消費の拡充を加速させ、カルチャー・レジャー、スポーツ・フィットネスなどのサービス的消費を拡大し、ネット・アニメなどの新しいタイプの消費を積極的に発展させる。消費政策を充実させ、消費環境をよりよく整備する。「万村千郷」の市場プロジェクト(全国の五〇%の行政村、七〇%の郷鎮をカバーする「農家ショップ」約二五万店舗を開設するという農村流通網整備プロジェクト)への取り組みを速め、チェーン店経営を農村部へ広げるように促す。都市農村の消費施設とサービス体系の整備を強化し、市場の秩序を規範化させ、消費者の合法的権益を守るべきである。消費を奨励する政策・措置の検討、実施を急ぎ、消費者金融を鋭意発展させる。「農村における家電普及」、「農村の農機具普及」、「農村における自動車・オートバイの普及」などの仕事を立派に行い、中央財政から拠出する四〇〇億元の補助金をよりよく活用して、企業の売り上げ高を増やし、農民も実益を得るようにする。
2.投資の比較的速い伸びを維持し、投資構造を最適化すること。今年度中央財政の投資総額は九〇八〇億元とし、主に保障型住宅や教育、医療衛生、文化などの民生プロジェクトの整備、省エネ・環境保護と生態系整備、技術改良と科学技術イノベーション、鉄道、高速道路、農地水利などの重点インフラ施設の整備と震災復旧・再建事業に振り向ける。政府の投資は危機への対応において最もカギとなるところ及び経済社会発展における脆弱な部分に用いられるべきで、決して一般の加工工業に使ってはならない。社会投資を奨励、誘導する優遇政策の検討、実施を急ぐべきである。情報の公表、指導の強化を通じて、社会資本が国の産業政策に合致する分野へと投入されるようサポートし、企業が研究・開発や技術改良への投資を増やすよう奨励しなければならない。われわれのおカネはたとえ一銭であっても人民のものであり、必ず人民に責任を負わなければならない。すべてのプロジェクトの建設は百年の大計、品質第一という旨を堅持し、子々孫々のために貴重な富を残すべきである。
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