3月6日15時、北京の人民大会堂で行われの全国政治協商会議第11期第2回会議の「経済の安定的かつ比較的速い発展への提言・献策」をテーマとする記者会見で、陳錫文政協委員が記者の質問に答えた際、次のように述べた。
「中国経済ネット」:中国の食糧生産は5年連続で安定した伸び率を保ってきたが、今年の干ばつは農業にマイナスの影響をもたらした。農業生産の安定した増加を維持するため、長期的効果のあるメカニズムをどのように構築すべきか?
陳錫文氏:周知のように、今年の干ばつは30年来の、中国北部地域にとって最も深刻なものである。冬小麦の生産地域にとっては50年ぶりの大干ばつとなった。冬小麦の生産面積の4億ムー(400万ヘクタール相当、1ムーは15分の一ヘクタール)の中で、1億6000万ムーが干ばつに見舞われた。中国共産党中央委員会、国務院および各レベルの政府は干ばつ対策に重視し、さまざまな措置を打ち出し、干ばつによる損失を最小限に抑えた。2月末までに被災灌漑農地は1億4000万ムーとなり、干ばつはやや緩和された。同時に、気候も変化し、一部の地域では雪や雨が降ったため、全般的に見ても干ばつは緩和された。農業生産は影響を受けたが、それほど大きなものではない。
もうひとつは、中国の国情により主な食糧が秋季穀物であるということ。冬小麦は中国の食糧総生産の中で20%強しか占めていないので、総合的に見ても、今年の干ばつは通年の食糧供給に大きな影響をもたらすとは言えない。
食糧生産の安定した増加を維持するための効果的なメカニズム構築について、一、合理的な買付け価格システムを確立すること。農民に食糧生産をする意志を持たせるべきである。二、農業生産施設と技術設備の整備を強化し、確実に生産力を引き上げること。三、科学・技術の進歩を促し、先進的な農業技術を農民の生産力に転化させること。四、教養があり、技術があり、経営ができる農民の育成に力を入れること。
「チャイナネット」2009年3月6日 |