金融危機が世界を襲う中、大志を抱いた中国の企業家らの間で、ある人物が師として仰がれているという。彼らの学習目標となっているのは、17世紀初頭に江戸幕府を開いた徳川家康だ。日本の中国語紙「中文導報」が伝えた。
英紙「タイムズ」の8日の報道によると、日本史上の巨人の生涯や業績を描いた1セット13巻の「徳川家康」が現在、中国で爆発的な売れ行きを見せているという。ある中国人ファンは、「徳川家康の苦難に満ちた一生から、成功・自律・勝利の秘訣を学ぶことができる」と語る。
原著となったのは、日本人作家の山岡荘八が50年前に書いた「徳川家康」。中国語版は昨年年初に出版されたが、中国市場でも200万冊のベストセラーとなり、現在も売れ続けているという。
同書の中国語編集者によると、この本がベストセラーとなった原因の一つは金融危機の悪化だ。同書は08年、40社以上の中国メディアによって最優秀外国書籍として選ばれた。
16世紀生まれの徳川家康は17世紀初頭に江戸幕府を開設。この新たな政治制度は、数世紀におよんだ戦乱の時代を終結させた。徳川家康の登場は日本が「調和社会」となったことを象徴するできごとだったと日本では受け止められている。
「人民網日本語版」2009年3月11日