インターネットが今、農業の工業化を進めるルートとなっている。検索サイト「百度」の董事長とCEOを兼任する李彦宏氏は10日、農林・牧畜・漁業から百度が得た収入は昨年第4四半期、前年同期の3倍以上となったことを明らかにした。インターネット経済を支える新たな成長分野に農業がなったことを象徴するデータとなった。「北京商報」が伝えた。
李氏によると、金融危機による経済減速はインターネット企業の収入にある程度の影響を与えているが、農林・牧畜・漁業の分野からの収入は力強い成長を見せている。中国農業は今後、インターネット情報技術によって大きく発展していく見込みだ。インターネット産業にとっては巨大な農村市場が「金鉱」となっていくとみられる。
百度は今年第1四半期、経済と市場の環境がかんばしくない状況の下、ネーブルオレンジの過剰が深刻な湖北省シ帰県のために特集を組んだ。さらに百度の巨大な検索者資源を利用して、同県のネーブルオレンジと関連するキーワードが検索エンジンに引っかかるようにした。百度による2カ月の宣伝を経て、同県のネーブルオレンジの販売量は昨年同期より30%以上増えた。
インターネットアナリストの秦川氏は、「百度の農業からの収入が3倍に急増したのも、総合サイト『網易』のCEOを務める丁磊氏が養豚業を始めたのも、従来型の農業がインターネットを通じて工業化を加速させていることを示している。インターネットでのマーケティングからインターネット資本の活用まで、新型農業経済はインターネットを通じて成長しつつある。インターネットもここから利益を上げており、両者の発展は相乗効果を上げている。これは今後も注目していくべき傾向だ」と語る。
「人民網日本語版」2009年3月11日 |