先週、米ドルの主要通貨に対するレートが下落したことを受けて、人民元は対米ドルレート基準値が上昇し、対ユーロレートが下落した。「国際金融報」が伝えた。
中国外匯(外国為替)取引センターがまとめたデータによると、先週の5営業日の間に、人民元の対米ドルレート基準値は1ドル=6.8355元から6.8334元へと一気に上昇し、21ベーシスポイントの上昇となった。米ドルの下落はユーロや英ポンドの上昇をもたらし、5営業日で人民元の対ユーロレート基準値は1ドル=8.6872元から8.8257元に下落し、約1300ベーシスポイントの大幅な下落となった。
あるアナリストの分析によると、銀行業界の好材料が明らかになるにつれて、欧米の株式市場や投資家の信頼感が回復してきたが、各国の経済情勢は短期的には低迷から脱するのが難しく、マイナス材料が出てくる可能性もあるため、今後も市場では米ドルが危機回避のための通貨として人気を集め、上昇ムードが続くものと予想される。
だが米ドルの変動は人民元レートにそれほど大きな影響を与えない。中国人民銀行(中央銀行)の周小川行長(総裁)がこのほど述べたところによると、「今後しばらく間、人民元の対米ドルレートは1ドル=6.83元台を維持する見込みだ」という。
「人民網日本語版」2009年3月16日 |