今年7月22日、千年に一度とも言われる規模の皆既日食が中国で演じられる。「皆既日食経済圏」となる江蘇省の蘇州や高淳、浙江省の嘉興、安徽省の銅陵などの都市では現在、ホテルの部屋の6割以上に天文愛好者らの予約が入っている。一部の地域では1年前に予約が一杯になった。「中国新聞網」が伝えた。
今回の皆既日食は長江流域の多くの都市を通る。中国はこの日、「ここ2千年余りで皆既日食が最も長く見られる国」となる。南京市のメディアによると、今回の皆既日食は国際天文界でも一大イベントとなる。「一緒に皆既日食を見に行こう」という運動もインターネット上で起こっており、大きな反響があるという。
報道によると、世界の天文学界では「皆既日食経済圏」という現象がある。皆既日食の到来を受けた地方では、その年の観光収入が持続的かつ驚異的な増加を記録するというのだ。昨年8月1日の新疆での皆既日食では、伊吾県に1日で1万人以上が集まった。今年の皆既日食も例外ではない。多くの都市が年初から「最良観測点」をうたい文句に宣伝を始めている。中国科学院天文科学普及サイト委員会の汪克敏・秘書長は2年間で6省20都市をまわり、観測に最も適した地点を探した。汪氏によると、安徽省銅陵は、皆既日食の通る軌道にちょうど位置しており、観測時間は5分44秒におよぶという。
「人民網日本語版」2009年3月23日