上海万博の日本政府パビリオン(日本館)の建設について意見を交換する有識者懇談会が20日、東京で開かれた。官民共同で設けられる日本館のシンボルマークと中国語愛称が発表された。日本の中国語紙「中文導報」のウェブサイトが伝えた。
日本館のシンボルマークは、トキの色でもある朱色が使われ、複数の人の笑顔がつながったデザインとなった。日本館の中国語愛称は、日本館が紫色でカイコのまゆの形をしていることから「紫蚕島(日本語通称:かいこじま)」と名付けられた。この名前を考えたのは中国人女性だという。
日本館は今年2月末、正式に建設スタートとなった。中国語愛称の募集も同時に始まり、中国人にとって親しみやすく訪れてみたいと思わせるような愛称が中国と日本から募集された。募集最終日の3月27日までに3588通の愛称案が集まった。元駐中大使の谷野作太郎氏(日中友好会館副館長)が委員長を務める審査委員会での度重なる審査の結果、「紫蚕島」という名前が日本館の愛称に選ばれた。
「紫蚕島」に決まった理由としては、「紫は、日本館の外観の色合いであり、日本においても中国においても気品のある色合いとされている」「日本館の外観の形は蚕のまゆを連想させる」「蚕が作る絹糸は日中の文化のつながりの象徴の一つでもある」「蚕は中国では不老不死の象徴ともなっている」などが挙げられた。
日本館の敷地面積は6000平方メートル、建築面積は3900平方メートル、高さは24メートル。最大の海外パビリオンの一つだ。
「人民網日本語版」2009年4月21日 |