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珠江デルタ地区改革発展計画綱要(2008~2020年)
発信時間: 2009-04-28 | チャイナネット

珠江デルタ地区発展計画綱要(2008―2020年)

 

国家発展与改革委員会

2008年12月

 

はじめに

珠江デルタ地区は中国の改革開放の先行地区であり、中国の重要な経済中心地でもあり、全国の経済社会発展と改革開放において著しい先導的役割と重要な戦略的地位を果たしている。改革開放以降、党中央、国務院の的確な指導の下で、珠江デルタ地区は懸命に改革し、開放を先行し、積極的に開拓し、経済社会発展の歴史的進展を遂げており、全国の改革開放と社会主義近代化の推進に多大な貢献をしている。当面の国内外経済情勢に重大な変化が生じた中で、珠江デルタ地区が経済構造調整と成長方式転換の重要な時期にあり、その更なる発展は厳しい挑戦に臨むが、重大なチャンスも並存する。改革開放30周年にあたり、国家戦略の全般と長期的発展を視野に入れて、珠江デルタ地区における新しい優位性の創出を促進し、その自身の発展をさらに推進し、全国への輻射・先導的役割と先行的な模範的役割を一層果たさせるように「珠江デルタ地区発展計画綱要」を制定する。

当該計画綱要の計画内容は広東省の広州、深圳、珠海、佛山、江門、東莞、中山、恵州と肇慶を主体として、汎珠江デルタ地区をカバーし、さらに香港・マカオとの緊密な提携に関する内容を計画にも盛り込んでいる。計画期限は2020年とする。

当該計画綱要は、珠江デルタ地区の現下と今後の一定時期の改革発展を導くための行動指針と関連する特別計画編成の根拠とする

一、珠江デルタ地区の改革発展加速の重要な意義

(一)30年間の改革発展の成果。

改革開放30年間以来、珠江デルタ地区は存分に改革「モデル・ケース」の役割を発揮し、全国で市場を方向とする改革の推進を先行し、いち早く社会主義市場経済体制枠組みを立ち上げ、市場化程度が最も高く、市場システムが最も完備した地区となっている。香港、マカオに隣接する区域優位性を頼りに、世界からの産業移転と要素再編の歴史的チャンスを捉え、開放型経済システムの整備を先行し、中国の輸出志向度が最も高い経済区域と対外開放の重要な窓口となっている。広東省を遅れていた農業大省から中国トップの経済大省への転換に誘導し、経済規模が相前後してアジアニーズのシンガポール、香港と台湾を抜いて、グローバルな制造業拠点の基盤を打ち立てて、中国の経済社会発展を推進するための強大なエンジンとなっている。人口と経済要素が高度に集約し、都市化水準が急に上り、インフラ施設が比較的完備し、一群の時代雰囲気に富んだだけでなく、嶺南の特色を持った近代化都市を整備し、中国の三大都市密集地の一つとなっている。都市・農村住民所得水準が大幅に向上し、都市と農村をカバーする社会保障システムが初歩的に整備し、教育、科学技術、文化、衛生、スポーツなどの各項目の社会事業が迅速に進み、公共サービスシステムが基本的に作り上げられている。珠江デルタ地区はすでに新しい歴史起点に立っている。珠江デルタ地区の改革・発展の巨大な成果は、「発展こそが硬い道理で、改革開放が中国の特色社会主義の発展、中華民族の偉大な復興の実践に向けて通らなければならない道である」を雄弁に証明した。

(二)直面している挑戦とチャンス。

経済のグローバル化と区域経済の一体化が進み、特に当面の世界金融危機が絶えず蔓延し、実態経済への影響が日増しに深刻化した中で、珠江デルタ地区の発展に深刻な影響が与えられ、世界金融危機はまだ解決されていない構造的矛盾と絡んで、外需の急減に一部の産業の生産能力過剰が重なり、原材料価格の大幅な変化に加えて国際市場への依存度が比較的高く、経済運行の困難が増え、深層的矛盾と問題がはっきりと現れている。主に産業グレードは全体も低くて、製品の付加価値が高くなく、貿易構造があまり合理的でなくて、革新能力が不十分で、全体の競争力が強くない。土地開発強度が高すぎて、エネルギー資源保障能力が比較的弱く、環境汚染問題が比較的著しく、資源環境制約が現れ、従来の発展方式が持続しにくい。都市・農村と地区の成長は依然として不釣り合いで、生産力配置が合理的ではなく、空間利用効率が高くなく、社会事業発展が停滞し、ヒューマンリソース開発水準、公共サービス水準、文化ソフトパワーの向上が期待される。一方で、珠江デルタ地区も重大なチャンスに直面している。世界からアジア大洋州地域への産業移転のトレンドに変化がなく、アジア区域経済協力と交流がまさに発展しつつあり、中国―アセアン自由貿易区の進展が加速する。中国は依然として重要な戦略機運期にあり、工業化、情報化、都市化、マーケティング化、グローバル化が進み、広東・香港・マカオの3地区の経済融合が加速し、経済発展は強い潜在力を有する。特に改革開放30年間の発展を通じて、珠江デルタ地区は十分な物質基礎を蓄積し、経済実力、地区競争力が著しく高まり、これらは珠江デルタ地区の改革発展加速のために有利な条件と広大な空間を提供している。

(三)重要な意義。

新しい情勢の下で、珠江デルタ地区の改革発展の加速を進め、存分に自身の強みを発揮し、著しい問題の解決に注力し、プレッシャーをバネにし、挑戦をチャンスに転換し、グローパルな金融危機による不利な影響を最低限に抑え、経済社会の健全で快速な成長を推進するのは、当該地区の経済発展方式転換の必然な選択であり、中国が経済成長を維持するための切実な需要と科学的な発展を実現させる戦略的需要でもある。珠江デルタ地区の改革・発展の加速は、珠江デルタ地区の経済構造の戦略的調整の加速、経済発展の動力と活力の増強に寄与する。さらに中国の綜合的実力、グローバル競争力と世界リスク対策能力の向上、もっと良く世界経済提携と競争への参与に寄与する。珠江デルタ地区と汎珠江デルタ地区への経済発展の輻射と促進、優位性の相互補完、良性インタラクティブの地区経済発展の新たな構造づくりに寄与する。「一国二制度」方針の徹底化、香港・マカオ地区の長期的な繁栄、安定の維持に寄与する。体制メカニズム革新の深化に寄与し、科学的な発展の体制メカニズムの実現に向けた新しい経験を提供する。

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