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珠江デルタ地区改革発展計画綱要(2008~2020年)
発信時間: 2009-04-28 | チャイナネット

三、近代的産業システムの構築

情報化と工業化の融合を促進し、近代的サービス業を優先的に発展させ、先進的制造業の発展を加速し、強力にハイテク産業の発展を発展させ、優位性を持つ在来産業を改良・昇級し、積極的に近代的農業を発展させ、近代的サービス業と先進的制造業を二重駆動とする主体産業群を整備し、産業構造の高級化、産業発展の集約化、産業競争力のハイエンド化に向けた近代的産業システムを形成させる。

(一)優先的に近代的なサービス業を発展させる。

珠江デルタ地区と香港・マカオ地区との近代的サービス業分野での提携を支援し、金融業、会議展示業、物流業、情報サービス業、科学技術サービス業、ビジネスサービス業、アウトソーシングサービス業、文化アイデア産業、本部経済と観光業を重点的に発展させ、全面的にサービス業の発展水準を昇格させる。広州市、深圳市の地区金融センター整備を支援し、多段階の資本市場システムと多様化で比較的完備した金融総合的サービスシステムを作り上げる。条件に合った優良企業の株式公開による融資を支援し、直接融資の割合を拡大する。グローバル競争力を持つ金融ホールディングスグループを育成し、できる限り早く深圳証券取引所でグロース・エンタープライズ・マーケット(GEM)」をスタートし、株式譲渡代行のシステムを改善し、広東金融ハイテクサービス区の整備を支援する。強力に金融バックオフィスサービス産業を発展させ、アジア・太平洋地域に輻射する近代的金融産業後援拠点を整備する。一群の国際影響力を持つ専門展示会を発展させ、中国(広州)輸出入商品取引会、中国(深圳)国際ハイテク成果交易会、中国(珠海)国際航空・宇宙博覧会、中国(広州)中小企業博覧会、中国(深圳)国際文化産業取引会の国際影響力を拡大し、世界一流の展示会ブランドを育成する。白雲空港、宝安空港、広州港、深圳港などの一群の中枢型近代物流パークの整備を進め、近代的物流業に対応するインフラ施設を改善し、広東での世界一流の物流センターの整備をけん引する。珠江デルタ地区を中心とする南方物流情報交換中枢を整備し、いっそう珠江デルタ地区の国際電子商取引センターの地位を確立する。アウトソーシングサービス業の発展に注力し、2012年までに国家クラス国際サービスアウトソーシング拠点2~3ヵ所を育成し、比較的完備した国際サービス業のアウトソーシングチェーンを形成させる。研究設計、営業企画、工事コンサルティング、仲介サービスなどの第三者専門サービス機構の発展を支援し、科学技術サービス業とビジネスサービス業の発展を促進する。ヒューマンリソースサービス業の発展を加速し、一群の当地に立脚し、全国に放射するグローバル競争力を持つヒューマンリソースサービス機構を支援する。ヒューマンリソースの合理的な流動と効果的な配置を促進する。一群のアイデア産業集約群を育成し、珠江デルタ国家クラスソフトとアニメーション産業拠点の整備を加速する。強力に本部経済を発展させ、国内外大型企業及び影響力を有する仲介サービス機構が珠江デルタ地区で本部又は支部を設立するように奨励する。全国的観光総合改革模範区を整備し、アジア大洋州地区で最も影響力を持つ国際旅行観光地と観光客集散地に育成する。2020年までに近代的サービス業の付加価値がサービス業付加価値に占める比率が60%を超える。

(二)先進的な制造業の発展を加速する。

存分に既存の基盤と港の条件を活かし、資金・技術が密集し、寄与度が高くて先導性が強い近代的な装備、自動車、鋼鉄、石化、船舶製造などの産業の発展に主眼を置き、新型工業化の道を堅持していく。装備製造業の発展を加速し、原子力発電設備、風力発展設備、送変電プラント、CNC工作機械及びシステム、海洋工事設備の5つの基幹分野で突破を遂げ、世界クラスの重大プラントと技術装備製造産業拠点を整備させる。自主ブランドと自主技術を軸とする自動車産業集散地の発展を加速し、年間生産高が1,000億元を超える超大型自動車製造企業2~3社を育成し、グローバルな自動車製造拠点を整備させる。高出力中低速ディーゼル・エンジンなどの船舶向け基幹装備を発展させ、年産能力1,000万トン級の世界クラス大型船修理・造船拠点と近代化技術レベルを持つ海洋工事設備製造拠点を整備させる。宝山鋼鉄による韶山鋼鉄、広州鋼鉄の再編をきっかけに1,000万トン級の近代的な湛江鋼鉄拠点を整備させる。石化産業の集約化を進め、深水港の条件が優れ、環境負荷能力が比較的大きい沿海地区に力を集中し、条件がよりよい既存企業を頼りに高水準で1,000万トン級の石油精錬、100万トン級のエチレン一体化プロジェクトを整備し、世界的先進水準を持つ超大型石油化学工業拠点の整備を目指す。汎用飛行機製造産業の発展を支援し、新エネルギー自動車産業を強大にする。強力にファイン・ケミカル、医薬などの産業を育成し、規模と水準を昇格させ、新たな経済成長拠点を整備させる。2020年までに先進的制造業の付加価値が工業付加価値に占める比率が50%を超える。近いうち、適度に新規生産能力を規制し、構造調整を加速し、長期的な発展のために基盤を打ち立てる。

(三)強力にハイテク産業を発展させる。

全面昇格を重点突破に結び付けることを堅持し、自主革新と産業集約を際立て、新興産業を育成して強大にし、世界で重要なハイテク産業地帯を作り上げる。ハイエンド産業と産業チェーンのハイエンド化発展に注力し、ハイテク産業のコア競争力の向上を加速する。優位性のある地区、産業拠点と産業パークに生産要素が集まるように誘導し、産業特色が鮮明で、サプライシステムが完備したハイテク産業群の形成を促す。電子情報、バイオ、新材料、環境保護、新エネルギー、海洋などの産業を重点的に発展させる。電子情報分野ではソフトウェア及び集積回路設計、新型プラットディスプレイ、半導体照明、次世代ブロードバンド無線通信、次世代インターネット、デジタルホーム等の産業の発展に主眼を置き、デジタル映像製品のシフト、グレードアップを促進し、全世界での通信設備の競争優位性を向上し、近代的な情報産業拠点を整備する。バイオ分野では幹細胞、遺伝子転換、バイオ情報などの基幹技術と重要製品の研究開発に主眼を置いて、強力にバイオメディカル、生物育種などの産業を発展させる。新材料分野では新型電子材料、特殊機能材料、環境友好型材料や高性能構造材料などを重点的に発展させる。環境保護分野では環境保護技術と設備、環境サービス産業などを重点的に発展させる。新エネルギー分野では風力エネルギー、太陽エネルギーを重点的に発展させる。海洋分野では海洋生物、海洋資源を重点的に発展させる。重点分野をめぐってハイテク産業化の重点特別プロジェクトを実施し、ハイテク産業化プロジェクトへの支援力を強化する。ハイテク産業開発区の「二次創業」を進め、重点的に広州科学城(北区)と深圳ハイテク産業帯の整備を推進し、科学研究、標準化と科学技術成果産業化の同期発展を加速し、広州、深圳の国家ハイテク産業開発区を全国に先駆ける科学技術パークに育成する。2012までに生産高規模が1,000億元を超える新興産業群3~5ヶ所を育成し、重点的に売上高が1,000億元に達するグローバルプレゼンスを有する多国籍企業3~5社を育成する。2020年までにハイテク製造業の付加価値が工業付加価値に占める比率が30%に達する。

(四)優位性のある在来産業を改良し、昇級させる。

改良・昇級し、有名ブランドで先導し、品質で勝ちを制し、シフト・グレードアップする戦略を実施し、家庭用電器、繊維アパレル、軽工業食品、建築資材、製紙、漢方薬などの優位性のある在来産業を優良にし、産業集約度を引き上げ、製品品質を高め、全体競争力を強める。ハイテク、先進的適用技術と近代的管理技術を採用し、産業チェーンの高付加価値の両端への延伸を推進する。産業チェーンのサプライヤ能力の向上、高付加価値製品の増加を重点として、研究開発を増加し、工程設計を強化し、技術装備水準を向上し、強力に環境保護、省エネルギー、高付加価値製品を発展させ、優位性のある在来産業のブランド利益志向型への転換を推進する。優位性のある在来産業の組織構造調整を加速し、一群の有名ブランドを有する先導企業を育成する。先導企業、ブランド商品と有名ブランドの先導的役割を発揮し、佛山の家電と建築材料、東莞のアパレル、中山の照明装置、江門の製紙などのグローバルプレゼンスを有する地区ブランドを育成し、産業集約群を強大にする。優位性のある輸出製品の技術価値と付加価値を向上し、自主ブランドの輸出商品の比率を高める。産業参入規制を強化し、資源型ローエンド産業の撤退を促進し、立ち遅れた産業と生産能力を淘汰させる。

(五)積極的に近代的な農業を発展させる。

高生産、優良品質、高効率、エコロジー、安全の要求に応じて、農業発展方式の転換を加速し、農業の産業構造を最適化し、嶺南の特色を持つ都市型、輸出志向型の近代的な農業産業システムを作り上げ、真っ先に農業の近代化を実現させる。穀物の栽培面積を安定化し、基準耕地を建設し、優良品質なイネの産業工事を実施し、既存の食糧生産能力が下がらず、食料安全保障能力が低下しないように確保する。野菜、水産と牧畜などの農産物拠点の整備を加速し、農産物の鮮度保持加工と流通ボトルネックを突破し、グローバル競争力を有する園芸産業帯と農産物の近代的な物流システムを整備する。基本的な耕地保護区の整備を強化し、水利灌漑施設を改造し、優良品種の繁殖・育成や動植物防疫などのインフラ整備を強化し、絶えず農業施設の装備構造を最適化し、農業社会化サービスシステムを健全化する。農業科学技術の革新と成果転化を進め、農業への科学技術の寄与率を向上し、高水準で若干の国家クラスの近代的農業パークを作り上げる。農村集団土地の株式合成制を完備し、農業産業化、規模化、集約化経営を進め、労働生産性と土地産出率を向上させる。全力で農業の標準化を進め、「あぜから食卓まで」の農産物と食品の良好な生産規範、品質安全監督管理システムと製品の追跡可能な制度を制定し、健全化する。農業支援保護システムを強化し、農業のリスク対策能力を増強する。農業の国際協力を強化し、珠江デルタの輸出志向型農業の広さと深さを開拓し、グローバル競争力と持続的発展を強化する。

(六)企業の全体的競争力を昇格させる。

一群の後れている企業の淘汰を通じて、一群の労働密集型企業の移転、一群の優位性のある企業の昇級、一群の潜在力のある企業の育成をして、企業組織の構造調整を進める。強力に企業情報化を進め、適切に企業の管理水準を向上させる。当面、各種類の有効な手段を綜合的に運用し、経営難企業が難関をクリアするように支援すると共に、優位性のある企業の主力事業をめぐる統合と再編の実施を奨励し、一群の自主知財権とグローバルブランド、グローバル競争力を有する大型企業を形成させる。産業チェーンにおける大型企業の基幹的役割を発揮し、中小企業の成長を促し、大型企業を先導として中小企業が専門的に納入する協業システムを形成させる。2012年までに年間売上高が100億元を超える企業に100社以上を達成させる。そのうち、1,000億元を超える企業が8社前後に達し、グローバルブランド商品の数量が倍増するようにする。2020年までに年間売上高が1,000億元を超える企業が20社前後に達し、グローバルブランド商品が20個前後を達成させる。

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