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麻生首相:中日互恵協力の強化で危機脱出が可能
発信時間: 2009-04-29 | チャイナネット

日本の麻生太郎首相が29日から30日まで中国を公式訪問する。出発前に麻生首相は「環球時報」の書面による取材に応じ、中日関係や中日両国がともに直面している経済危機、中日青年の交流などの問題について考えを表した。

麻生首相は、中日両国間にはときに摩擦が起こることがあり、国民感情も脆い一面があるが、日中関係の将来は楽観しており、「すでに春を迎えている」と語った。取材の一部は以下の通り。

『環球時報』:「互恵協力」という考えに基づき、中日両国が手を取り合い金融危機を脱出する可能性はあるか?

麻生首相:4月2日に開催された主要20カ国・地域(G20)金融サミットで、経済発展と雇用の回復を図るため、各国はマクロ経済政策と金融規制緩和の改革の両面において一致した行動をとることが決定し、同時に保護主義反対の姿勢を強く表明した。

世界第2、第3の経済大国である日中両国は、世界経済の回復を実現するため、この共通認識を行動に移さなければならない。

この考えに基づき、日本は4月10日に新らたに政府による約15兆4000億円(人民元約1兆1000元)の財政支出、事業規模約56兆8000億円(人民元約4兆元)の経済危機対策を発表した。そのほか、国際通貨基金(IMF)への1000億ドル(人民元約6800億元)の資金支援を表明しており、アジアが「開かれた成長センター」となり、世界経済の回復に貢献するため、最大200億ドル(人民元約1360億元)の政府開発援助(ODA)と貿易金融追加支援を含めたアジアを対象とする貢献計画を発表した。

中国も昨年11月に4兆元の内需拡大策を発表しており、これまでにこの政策は実際に行われている。日本側はこれを積極的に評価している。

今秋に開催される次回のG20サミットやアジア域内における危機対応で、日本は引き続き中国などの関係諸国と密接な協力を行い、世界経済の回復にできるだけ貢献できるよう努めたい。

「チャイナネット」2009年4月29日

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