中国政府の公式サイトによると、国務院の温家宝総理は13日、国務院常務会議を開いた。会議では、大型機などの11科学プロジェクトの実施を推進するため、中央財政が今年の予算から328億元をあて、来年も300億元前後を用意し、企業投資も刺激していくことが指摘された。「中国新聞網」が伝えた。

進められる科学プロジェクトとして挙げられたのは次の11項目。（1）高級デジタル制御工作機械と基礎的製造設備、（2）大型機、（3）次世代ブロードバンド移動通信ネットワーク、（4）核心電子部品・ハイエンド汎用チップ・基礎ソフト製品、（5）集積回路の大規模製造設備・総合技術、（6）大型油田・ガス田と炭層ガスの開発、（7）大型先端加圧水型原子炉・高温ガス炉による原子力発電所、（8）水汚染の制御と処理、（9）遺伝子組みかえ生物の新種栽培、（10）新薬の開発と製造、（11）エイズやウイルス性肝炎などの伝染病の防止と治療。

会議では、科学技術による経済発展支援や企業向けサービスなど各種活動を全面的に展開し、イノベーション製品の大規模応用のモデルプロジェクトを起動し、技術イノベーションプロジェクトの実施を急ぎ、新たな経済成長のポイントを育てることも確認された。

会議によると、科技重大プロジェクトの実施を加速するためには、第一に、責任制を実施することが必要となる。強力な組織管理システムと監督評価システムを構築し、市場メカニズムの作用を十分に発揮し、科学的に計画し、力を集中させ、系統的に進めていかなければならない。第二に、改革の強化も必要だ。企業を主体とし、生産・学習・研究・実践の結合と科技資源の統合・開放・共有を促進し、科技人材の導入と育成を強化していかなければならない。

会議ではさらに、世界のバイオ科技革命とバイオ産業革命のチャンスをつかみ、中国のハイテク分野の支柱としてバイオ産業を育てることの必要性が指摘された。バイオ医薬・バイオ農業・バイオ製造・バイオ環境保護といった産業を重点とし、現代バイオ産業を大きく発展させていくことが確認された。

「人民網日本語版」2009年5月14日