新型インフルエンザの拡大が止まらず、海外旅行業界にも大きな影を落としている。13日明らかになったところによると、現在、米国への団体ツアーは基本的に実施されておらず、欧州団体ツアーには大量のキャンセルが出ている。唯一堅調で予定通り出発しているのはアフリカツアーだけで、行き先をアフリカに変更する人もままみられる。「北京晩報」が伝えた。
華遠国旅佰程旅行網市場部の孫マネージャーによると、新型インフルエンザA型(H1N1)の感染拡大の影響を受けて、感染者が出ていない地域が海外旅行先に選ばれるようになっている。東南アジアやアフリカなどは感染者がゼロであることから、欧米旅行を検討していた観光客の多くが、行き先を東南アジアの島々やエジプト、南アフリカなどに切り替えている。価格は数千元から数万元までさまざまで、当初の計画の予算に合わせて行き先を選ぶという。
観光客の中には、飛行機で移動中に新型インフルエンザにかかることを懸念する人が多い。そこで大陸部で感染者が確認されてからは、東南アジアやアフリカへの旅行も取りやめた人が少なくない。ある業界関係者の話によると、新型インフルの感染拡大にともない、欧米ツアーを専門に扱う旅行社は閑古鳥が鳴き、従業員に休暇を取らせる所が増えている。夏の市場がどうなるかはまだ予見できない。
「人民網日本語版」2009年5月15日 |