中国共産党上海委員会の兪正声書記は15日、金融がテーマの「陸家嘴フォーラム」の開幕式であいさつし、上海南匯区を浦東新区に組み入れることを中国国務院がこのほど認可したことを明らかにし、新たな浦東地区は、「国際的な金融センターと水運センターとして上海を建設するにあたっての機能集中エリアとなる」と語った。中国新聞社が伝えた。
兪書記は、「国際金融危機という重要な時期に、国務院は、『現代サービス業と現代製造業の発展と国際金融センターと国際水運センターの建設の上海による加速推進に関する意見』を発表し、上海南匯区を浦東新区に組み入れることにも同意した。このような措置は、改革開放をいっそう推進し国家全体の競争力を向上させようという中国の決心を示すだけでなく、上海経済の構造転換と長期的発展を促進することに対しても戦略的な意義を持っている」と語った。
兪書記はまた、「上海は、経済開放度が比較的高い国際的な大都市として、外部経済と金融環境の大きな変化によってもたらされる影響を昨年から深刻に感じてきた。経済低迷の圧力は明らかに高まり、輸出入は低下を続け、工業生産も大きく減速し、一部の企業には経営困難が出て、就職難も深刻化した。上海は特に、自らの発展方式の転換という重要な時期を迎えていたため、新たな試練と旧来の問題が一緒になり、問題解決の難度がいっそう高まった。国際金融危機に対応するため、上海は、国家の計画と要求を揺るぎなく実行し、一連の政策措置を打ち出した。上海経済には良い兆候が出てきており、全体の状況は予期していたよりも良好となっている」と指摘した。
兪書記はさらに、「上海を国際金融センターとして建設するということは、中国の金融分野を開拓するための措置でもあり、経済発展方式の変換と調和的な持続可能発展の実現のために上海が取らなければならない選択でもある。上海には、比較的整った金融市場システム・金融機構システム・金融業務システムがあり、国際金融センターの建設を加速するための良好な条件が備わっている」と語った。
「人民網日本語版」2009年5月15日 |