輸出向けの企業は金融危機で大きな損害を受けた。しかし温州の製靴企業「金帝」は、こうした逆風の中でも大きな成長を遂げている。昨年の輸出額は前年より14%増の6920万ドルに達し、浙江省の靴類輸出トップに輝いた。また注文が急増したため、今年に入ってからは生産ラインを3本から20本に増やし、従業員を5000人から7000人に増員。「金帝」の鄭士礼マネージャーはその成長の秘訣について次のように語る。
「『金帝』は女性向けの靴の専門メーカーで創立は1993年。2003年からはヨーロッパ最大の靴の専門店の製造元になった。成功の最大の秘訣は、外部委託による加工は全く行っておらず、製造はすべて自社で行なっている点だ。こうした製造だからこそより高い品質を保つことができ、納品管理もできる。品質検査員だけでも120人おり、デザインチームは年間2000足前後のデザインをしている。こうした私たちの実力をその専門店が認め、徐々に他の製造元から注文を私たちの会社に集中するようになった。そこからの注文は、金融危機の影響が広がっている中でも一向に減らず、かえって大幅に増えている」
外国からの注文だけでも手が回らないほど忙しい「金帝」だが、リスクを避けるために内需開拓計画も考えているという。国際市場で鍛えた実力メーカーの国内市場での活躍が期待される。
「チャイナネット」 2009年5月21日 |