現在中国は世界2位の民用航空市場であり、今後20年間で新たに航空機約3千機が必要になり、市場規模は約3900億ドルに達する見込みだ。うち座席約150席の1通路機が70%を占めるとみられる。張董事長は「市場を分析すると、国産大型航空機『C919』は150席の1通路機に的が絞られる。この分野で海外の同業者と競争することになるだろう。海外の同業者には長い歴史があり、実力も高いが、私たちには後発組の優位点がある」と述べ、次のように説明した。
第一に、後発組が永遠に遅れをとり続けるとは限らない。エアバスの歴史はボーイングより大分短いが、23年間にわたる赤字経営を経て、ついにボーイングに追いつき、追い越した。欧州人にできたことが私たち中国人にできないはずがない。
第二に、非常に重要な点として、ボーイングであれエアバスであれ、その150席1通路機はすでに大変成熟し、市場シェアも高いことから、現在の研究開発の重点は幅広型の大型旅客機に移っており、150席1通路機を改めて改良しようとの積極性はあまりみられないということがある。これは中国にとっては生き残るチャンスだ。中国は安全性、経済性、快適性、省エネ性、環境保護性の面で両社を超えることができる。たとえば国産C919機は国際市場のニーズに基づき、既存の同型機に比べエネルギー消耗率が15%以上低い。これからお目見えする「Cシリーズ」の国産大型旅客機は、性能や価格の面でボーイング「737」機やエアバス「320」機をしのぐことが期待される。
張董事長は「研究・開発・製造と市場開拓とを同時に進める戦略により、中国商飛公司はすでに市場からリターンを得ている。昨年末にテスト飛行に成功したリージョナルジェット機『ARJ21-700』にはこれまでに208機の注文があった。こうした良好なスタートを切ったのであれば、今後は中国の特色を備え、技術的進歩を体現した民間機の発展という道筋を堅持し、研究開発と市場開拓とを同時に進める戦略を堅持しさえすれば、中国の大型航空機は大空に向けて高く羽ばたくとともに、国際航空機市場で花を咲かせ実を結ぶことに必ずや成功する」と述べた。
「人民網日本語版」2009年5月21日
|