20日に発表された最新研究報告によると、中国はすでに、世界でコストが最も低い製造場所としての地位を失った。「世界の工場」という称号はインドとメキシコにまもなく譲られることになる。「環球時報」が伝えた。
AFP通信によると、この報告を発表したのは、経営コンサルティング企業の「アリックスパートナーズ」。労働力コスト・経費・為替・交通コスト・原材料コストの変化について過去3年にわたって追跡調査を行い、中国・インド・ブラジル・メキシコの製造業でのコストを米国でのコストと比較した。
報告によると、中国と米国との製造業コストは徐々に近付いており、中国は米国より6%低いに過ぎない。アリックスパートナーズのスティーブン・マウラー取締役によると、外国企業は以前、製造と調達を中国に移すことで30%以上のコスト削減が可能だった。だが現在、そのようなメリットはすでに失われている。
ここ6カ月の各コストの大きな変化によって、中国は、低コストランキングのトップからはずれ、メキシコに1位を譲った。原油価格の安定化や経済減速による海運コストの低下によって、中国の製造業コストは今年下半期には改善される見込みだ。だがインドとメキシコに今年中に追いつくことはないという。
報告によると、製造業は、中国の国民経済の40%を占めている。経済危機の影響を受け、欧米などの主要市場からの注文が大きく減り、中国経済は大きな打撃を受けた。もっとも9カ月の収縮を経た後、中国製造業はここ2カ月で拡張の兆しを見せている。
「人民網日本語版」2009年5月22日 |