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独企業、中国の老舗商標を不当登録 白家社が提訴
発信時間: 2009-06-12 | チャイナネット

老舗食品メーカー「王致和」のドイツ商標権訴訟の勝訴を受け、同じくドイツOKAI社によって不当商標登録を受けた食品メーカー「白家粉糸(はるさめ)」がこのほど、国際訴訟を開始した。「王致和の勝訴は私たちをとても勇気付けた。今回私たちは、王致和の訴訟を担当したスタッフを雇った」。白家社の陳朝暉・総裁は10日、ドイツのミュンヘン地方裁判所が6月初めに正式に提訴を受理したことを明らかにした。「北京晨報」が伝えた。

陳総裁によると、白家社は20日、ドイツの弁護士のヴォルフガング氏を通じてミュンヘン地方裁判所に不当商標登録案を提訴し、6月初めに提訴受理の通知を受け取った。「こんなに早く受理されるのは珍しい」と陳総裁は語る。白家社は提訴状の中で、OKAI社に対し、商標申請を撤回し、商標を白家社に返すよう求めている。

OKAI社は、白家社のドイツでの代理商の一つだ。「白家粉糸」の商標は04年にも、オーストラリアの代理商によって登録されたことがある。この時は、1元という象徴的な価格で商標を買い取った。そのため06年11月にOKAI社による商標登録がわかってからも、陳総裁は同様の方式で商標を買い取ることを希望し、OKAI社への納品を一時的に停止した。

だがその後の話し合いの中で、OKAI社は、白家社の商標を「独占代理権」と引き換えにすることを要求した。だが陳総裁によると、白家社がドイツに持つ代理商のうちOKAI社は最も規模が小さく、独占代理権を与えることは到底できなかった。「OKAI社の経営規模は私たちの要求に全く達していない」。協議が進まない中、白家社は08年初めに法律的プロセスに着手し、弁護士による手紙をOKAI社に対して2度にわたって送った。だがその2度とも、OKAI社が引っ越していたため届けることができなかった。裁判所での今回の提訴受理は、法律的プロセスが正式に始まったことを示している。

「今回の訴訟では白家社の勝算がとても高い」。今回の案件を担当する中国側の弁護士、王洪青氏は語る。「白家粉糸」という商標は04年に英国で登録を完了している。欧州連合(EU)の規定によれば、EU内部の国で登録された商標は、その他の国でも優先登録権を持つことになっている。さらに状況の似通った王致和案が勝訴したことや、商標を登録したのが王致和案と同じOKAI社であることからも、白家社の勝算が高いことがわかる。「OKAI社が故意で登録を行った事実はすでに明らかだ」

王弁護士によると、OKAI社がドイツで登録した中国のブランドは王致和・白家・老乾媽など7つに達するが、王致和と白家の2社以外はまだこれに対する措置を取っていない。「訴訟費用が大きいことを心配しているのだろう」。専門家はこのような状況について、「日本企業が海外市場開拓のプロセスで用いたような集団訴訟のモデルを使えば、時間も費用も節約することができる」と呼びかけている。

「人民網日本語版」2009年6月12日

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