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インドメディア 中国に期待しすぎる世界
発信時間: 2009-06-15 | チャイナネット

 

世界が金融危機の衝撃を受けている中で、非常にかすかな経済回復の兆しに大いに喜ぶのは、絶望に陥った人が一筋の光を必死につかもうとするようなもので、このわずかな希望が中国の要素で拡大されるならば、世界でいつも起るように、この中国が重荷を担うという期待はすぐに吹き飛んでしまうだろう。

「景気が回復する中国がいかにその速度を速めて世界経済を救うか」「中国の人民元がいかに「万能」な国際的準備通貨に変わるか」「中国が自信あふれていかに海外戦略資産を買い世界を擁するのか」という声がよく聞かれるようになり、論評家たちも中国の政策決定者のわずかな言葉をひそかに探って、上海が世界トップの国際金融センターとなるとまで言い出している。

しかし現実は冷酷で、こうしたことはすぐには起らないし、基本的に起らない可能性もある。中国の経済が世界を救うまではまだ遠い。せいぜい救うことができるのは自分たちだけで、それでも多くの条件が必要だ。

統計データでは、大規模な景気刺激策が打ち出され、国有銀行の無謀ともいえる融資で中国経済は確かに回復が見られる。しかしこのような経済成長は理想的なものではなく、中国が実施している経済構造の調整に必要な自信を呼び起こすものではない。

「全能な人民元」の論争も盛り上がっているが、まだ数十年の時間が必要であり、このような貨幣は外国旅行の時に使える国際的準備通貨にはなるだろう。自由に両替することもできないということは、まず信頼を得るのが第一で、そのほかにもまだ多くの条件が必要だろう。

また戦略的な資産への買収で中国が世界を手にするという見方は言い過ぎだ。これまで中国の企業や機関の買収の試みは、幼稚さと失策さをさらけ出し、買収した国の民族主義を引き起こしただけだった。

先週、知名度もなく自動車メーカでもない四川省の騰中重工が、燃料を多く消費するゼネラル・モーターズ(GM)のハマーの買収計画を打ち出した。これは中国の資産買収戦略がまだ未成熟なことを物語っている。もしかするとの主な動機は、西側ブランドの買収で国際的な影響力を得ようとするものなのかもしれない。

最も大げさなのは、ウォールス街の不振で上海が国際一流の金融センターになるというものだ。しかし国際資本は一次方程式な運営ではなく、たとえどうであろうと基礎の移動は氷河の移動速度のようにゆっくり進むものだ。

「チャイナネット」 2009年6月15日

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