世界の自動車市場が低迷する中、三菱自動車と三菱商事は巨額の資金を投じて中国市場への攻勢を強めている。両社は4月、三菱自動車の完成車の中国への輸入業務を推進するため、相互に半額を出資し、三菱汽車販売(中国)有限公司を上海に設立した。日本を代表する自動車メーカーが輸入車の中国市場への全面進出を進めている。09年の販売増加は2割を超える見込みだ。「中国新聞網」が伝えた。
三菱汽車販売(中国)の小西正秀董事長によると、新会社設立には、三菱完成車の中国への輸入業務を開拓するというねらいがある。さらに三菱自動車の世界戦略を考慮し、世界金融危機に積極的に対処するための措置という意味もある。現在の厳しい経済情勢が世界の自動車市場にかつてない打撃を与えているとは言え、中国の自動車市場は依然として旺盛な生命力を保っている。中国の自動車保有量は世界平均の半分にも達しておらず、その市場は巨大な潜在力を持っている。中国市場に対して日本の自動車メーカーは大きな自信を持っている。
三菱汽車販売(中国)は、人員や市場業務の強化、部品供給の迅速化、アフターサービスの充実化などの措置を通じて、三菱完成車の中国への輸入業務を進めていく。販売の成長を実現すると同時に、これとセットとなる中国での販売・アフターサービスの体制もさらに強化していく構えだ。
小西董事長によると、中国自動車産業が発展傾向にあるということに疑いはない。世界経済は中国経済の発展に依存していると言っても過言ではなく、世界の自動車産業も中国の自動車産業の発展に依存していると言っていい。これに伴い、中国自動車市場での競争はますます激化している。
「人民網日本語版」2009年6月15日