広東省深セン市に本部を置くコンピューター関連の研究機関・総合開発研究院(CDI)は16日、「中国金融センター指数」(CDI CFCI)ランキングを初めて発表した。大陸部24都市の総合的な金融競争力を評価したもので、トップ3には1位から順に、上海、北京、深センが並んだ。中新網が伝えた。
4位から10位は上から順に、広州、杭州、大連、寧波(ニンポー)、南京、天津、瀋陽が並んだ。トップの上海の評価は100ポイント、24番目の哈爾濱(ハルビン)は17.85ポイントだった。
同指数の研究を主導する張建森博士によると、研究結果から明らかなように、各都市間の中国金融センターとしての競争力には大きな開きがあり、階層化する状況がうかがえる。
張博士によると、評価ポイントに基づいて、中国金融センター都市を次の3つに分けることができる。まず第一級の「全国的金融センター」で、全国的な金融面での影響力と波及力とを備えた金融センターであり、上海、北京、深センがこれに当たる。次は第二級の「中核的地域の金融センター」で、広州、杭州、大連、寧波、南京、天津がこれに当たる。最後は第三級の「非中核的地域の金融センター」で、瀋陽、西安、鄭州などがこれに当たる。
張博士は「中国金融センター都市の分布は、全国的金融センター3都市と中核的地域の金融センター6都市が、3つの主要経済地域、すなわち長江デルタ地域、環渤海地域、珠江デルタ地域に集中している」と指摘する。
また張博士によると、全国的金融センターは国の政策に基づいて成立したもので、レベルが高く、競争力が強く、往々にして良好な「金融生態環境」を備えている。有名な国際金融センターと比べれば、中国金融センターの経済規模は全体として小さく、各金融センターにおける金融業生産額の平均レベルは低く、絶対的な分布状況はややアンバランスだが、国内総生産(GDP)からみた相対的な分布状況は比較的バランスが取れている。
CDIの院長を務める経済学者の樊綱氏によると、中国金融センター指数の意義はランキングにあるのではなく、同指数の比較検討を通じて、各都市の金融業の発展を促進することにある。中国が世界的な金融危機からそれほど大きな影響を受けなかったのは、主として金融業がまだ十分に発達していないことが原因だ。
「人民網日本語版」2009年6月17日