工業情報化部軟件服務業司は22日、「2009年中国ソフトウエア・情報サービスのアウトソーシング産業発展報告」を発表した。それによると、2008年に中国のソフト・情報サービスのアウトソーシング産業の規模は1567億7千万元に達して、前年比41.2%増加した。関連企業数は3600社を超えて同約20.0%増加し、従業員数は41万人に達して同約36.7%増加した。「国際金融報」が伝えた。
同報告はこのように急速な発展を遂げた原因として「巨大な内需市場があること」を挙げ、次のように説明する。国内業務は業務全体の77.1%を占め、三大経済圏向けの業務が大半を占めた。華東地域向けの業務は全体の31.6%、華南地域向けは27.1%、華北地域向けは18.4%だった。このほか国際業務では日本地域向け業務が32.3%を占めて最多だった。以下、米国向けの24.6%、欧州向けの7.8%が続く。
業務構造にも徐々に変化が現れた。情報技術産業、金融業、電気通信業、組立型製造業は、ソフト・情報サービスをアウトソーシングする割合が他の業界を上回って高い。08年には電気通信業の割合が急上昇し、政府の事業や公共事業も新たな成長点になりつつある。
華道数拠処理(北京)有限公司の楊鵬総裁は同日、「華道の業務は今後3年で100倍以上になるだろう。金融危機下にあっても、華道の08年の業務は2倍以上増加した。今年の増加幅は50%から100%の間になる見込みだ」と話す。同公司は金融分野でのビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)サービスに特化した企業だ。
同司の趙小凡司長はさきに「中国のソフトウエアアウトソーシング産業の発展は急速だが、業界内部ではクラスタリング能力に秀でた企業がまだ形成されていない」と述べた。
楊総裁は「政府は専門性と中核的能力とを明確に備えた企業を支援するべきだ。そうしなければ国内市場はインドの同業者にさらわれる可能性がある。中国は国家レベルのサービスアウトソーシング戦略を明確にすべきだ。業界と部門によるサービスアウトソーシング戦略だけではいけない」と提起する。
「人民網日本語版」2009年6月23日