世界銀行の林毅夫副頭取は23日、韓国の首都ソウルで開かれた同行の発展経済学年次総会に出席した際、取材に応える中で「中国経済が当面の金融危機を克服し、急速な成長を実現する上で、政府の積極的な財政政策、インフラ建設と産業のグレードアップ、内需拡大の3点が主な好材料となる」と発言した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
また林副頭取は次のように述べた。第一に、中国経済の基本的な側面は好調であると同時に、財政状況が比較的健全で、外貨準備にも割合ゆとりがあるため、政府には積極的な財政政策を大幅に実施する余地がある。第二に、中国にはインフラ建設の展開や産業のグレードアップをめぐり大きな潜在力がある。また中国の内需にも開拓の余地があり、政府の政策が着実に行われれば、内需は一層伸びることが予想される。
同行は22日にソウルで2009年版の世界金融市場発展報告を発表。その中で、国際金融危機の影響により、今年の世界経済は?2.9%のマイナス成長となる見込みだが、中国経済は09年には7.2%、10年には7.7%の国内総生産(GDP)成長率を達成すると予測した。
これについて林副頭取は「中国政府には引き続き財政刺激措置や通貨緩和政策を実施する余裕があるので、今年末時点で、経済成長率は7.2%を上回る可能性がある。個人的には7.5%から8%の間になると考えている」と述べた。
「人民網日本語版」2009年6月24日 |