中国の家電量販店大手の蘇寧電器集団は24日南京で、日本の家電量販企業ラオックスの第三者割当増資による新株を引き受け、総額約5730万元(8億円相当)でラオックスの発行済み株式27.36%を取得し、同社の筆頭株主となることを発表した。中国企業による日本の上場企業買収はこれが初めてで、中国の家電量販企業の国外市場への参入も初めてとなる。
ラオックスは1930年に設立し、東京証券取引所に上場した。同社は主に家電、アニメ・ゲーム、玩具・模型、楽器などの製品の販売を行う。ここ数年、ラオックスの経営状況は厳しさを増し、今年に入って経営再建を図るため、蘇寧電気に出資要請を行った。
買収案によると、蘇寧電器は1株当たり12円でラオックス株6667万株を購入し、投資総額は約5730万元(約8億円)となる。出資後、蘇寧電器はラオックスの株式27.36%を保有し、筆頭株主となる。蘇寧電器から取締役2名がラオックスに派遣される。
蘇寧電器は先ごろ、2009年に28億元の普通株を追加発行すると発表している。蘇寧電器の孫為民総裁は、これらの資金と今回の買収の関連性を否定している。「増資は蘇寧電器の3~5年発展計画に基づくもので、融資は一つの経常的な動きで、今回の投資と直接的関係はない」としている。しかし、今回の投資は蘇寧電器のグローバル化のリズムを加速化させることになると孫為民総裁は話している。
「チャイナネット」 2009年6月25日
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