中国石油化工(シノペック)グループは24日、同社の完全子会社であるシノペックグループ国際石油調査開発有限公司(SIPC)がこのほど、スイスに本部を持つアダックス石油の全ての株式を1株52.80カナダドルで買収することでアダックス社と合意したことを明らかにした。買収総額は82億7千万カナダドル(72億4千万ドル)に達する。「新華網」が伝えた。
シノペックによると、今回の取引は、アダックス理事会の全会一致での同意をすでに得ている。もっとも取引の完了には、関連政府部門の認可が必要となる。
国際的な石油開発会社であるアダックス社は、西アフリカや中東に油田やガス田を持っている。同社の開発した石油の埋蔵量は昨年末までに5億3600万バレルに達し、原油産出量は1日平均で14万バレル、年間で700万トンにおよぶ。
シノペックによると、アダックス社の買収は、SIPCがその戦略的目標を実現し、西アフリカとイラク地域での業務を強化するのに役立つ。アダックス社の深水石油探査能力は、SIPCの発展に向けて良好な土台を築くことになる。アダックス社の管理チームの従業員は買収後もそのまま引き継がれることになる。
シノペックグループ国際石油調査開発有限公司(SIPC)は、シノペックによる海外投資と経営のために作られた唯一の専門会社。シノペックを代表して、対外投資協力と対外プロジェクトを統一的に運営・管理する。同社の油田・ガス田開発プロジェクトはアフリカ・中東・ロシア・米州・南アジアの20カ国以上におよび、石油・ガスの海外での生産協力のための戦略配置をすでに整えている。
「人民網日本語版」2009年6月25日