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現在国際情勢下における中国経済の展望
発信時間: 2009-07-10 | チャイナネット

米カーネギー財団のサイトに、「現在の国際情勢下における中国経済の展望」(作者:世界銀行のルイス・クイジス駐北京エコノミスト)と題した文章が掲載された。

中国経済の方向性を完全に捉えることはまだできない

中国経済の方向性を完全に捉えるのは現段階では難しい。世界の需要が低下し、輸出は深刻な状態にある。一方では大規模な景気対策が経済活動と意欲を刺激し、投資速度を加速化させている。依然軟調で、かつはっきりしない国際情勢下で、2009年第1四半期、中国経済は引き続きゆっくりした後退を見せた。しかし、拡張的財政政策と通貨政策は2008年11月以降、成長を促している。2009年1~5月、銀行貸付は著しく増加し、中でも刺激計画関連の貸付が多くを占めた。

需要源を見てみると、複雑であることがわかる。政府の影響を受けた投資、特にインフラ施設部門の投資は包括的刺激計画の恩恵を受け、急速に増加した。市場に基づく投資は引き続き減少し、特に輸出企業において輸出、利益、遊休生産能力見通しの不確実性を反映している。2009年初め、住宅販売は正常まで回復した。現時点で消費状況も良好である。全体的に、苦難に満ちる国際情勢下で、2009年4~5月の経済には依然として著しい成長が見られる。

以前の経済成長率に回復する可能性は低い

刺激政策により、依然低迷を続ける国際情勢下でも中国は成長を続けている。しかし、中国の実体経済はすでに世界経済にかなり溶け込んでいるため、中国の成長と世界の成長の差は限られている。政府の影響を受けた支出は国内需要のわずか3分の1にすぎず、現在の国際情勢下で、製造業の成長、市場に基づく投資の短期的な見通しは暗く、政府の影響を受けた投資の急増が中国全体に急速な回復をもたらす可能性は低い。中国経済は大きく成長するだろうが、世界経済が回復を迎える前に、中国の経済成長が以前のような2ケタ増となる可能性は低いと言える。

政府の影響を受けた多くの投資は2009年の成長を支えることになるが、市場に基づく投資は年内に力を発揮できないだろう。世界経済成長の見通しはまだはっきりしておらず、中国と世界その他の地域の遊休生産能力は生産者物価指数(PPI)と利益形成に下降圧力をかける。中期においては、今後10年の輸出増加はこれまでの10年より速度がかなり落ちる可能性がある。それほど深刻でないとしても、この点は注意すべきである。政府が成長モデルを転換できれば、国内需要は増加し、特に消費は中期的に大きな伸びが期待できる。

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