世界経済はまだ後退から脱していない
世界貿易機関(WTO)のラミ事務局長は7月13日、「世界経済の後退はまだ終わっておらず、多くの国は経済危機により打ち出した貿易保護措置を解除していない」と述べた。
ラミ事務局長は、多くの国が輸入制限措置や貿易制限措置を採っており、世界貿易市場への影響はより深刻となり、また、世界の需要が低下しているときに多くの面倒をもたらしたと話す。
米タイム誌は、専門家の分析を引用し、米国の景気刺激案の効果は予測より劣ると指摘する。また、同誌に掲載された文章に次の内容があった。オバマ米大統領の就任前の今年1月、オバマ氏の2名の経済顧問は早くも7870億ドルにも及ぶ大規模な景気刺激策を推し進め、同政策は経済を起死回生させるだけでなく、失業率を8%以下に維持できると公言していた。しかし、刺激策の効果はまだ思うように現れていない。先月、米国の失業率は9.5%に上昇し、1983年以来の最高水準に達した。
世界銀行のロバート・ゼーリック総裁は7月7日、G8議長国イタリアのベルルスコーニ首相に宛てた手紙の中で、「各国の中央銀行と政府の行動により、金融市場は安定してきているようだ。また需要も増加し、世界経済の後退は止まった」としている。しかし、ロバート・ゼーリック総裁は、2009年は依然として危険な1年となるとし、最近の収穫はすぐに逆転し、2010年の回復ペースははっきりしないと見ている。
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