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購買力拡大 中国がブランド消費で日本超える?
発信時間: 2009-08-26 | チャイナネット

グッチが上海にオープンした超大型フラッグシップショップ。

 香港紙「文匯報」によると、中国経済発展の強力な持続により、大陸部住民の消費力が不断に向上、ぜいたく品市場の発展潜在力は巨大で、将来的には中国全土が市場となるという。「中国新聞網」が伝えた。

 ある機構の予測によると、大陸部富裕層の2015年までの非必需品消費額は1669億ドル(約1兆3千億香港ドル)に達し、中国全土の消費額の80%を超え、現在アジア最大のブランド市場である日本を超える。金融危機の影響を緩和すべく、またさらに多くのハイレベルな客層を開拓しビジネスチャンスを広げるため、ハイエンド商品、ぜいたく消費に特化した世界的大手ブランドが次々とアジア攻略に打って出ており、中国市場への浸透に懸命だ。

 マスターカードは24日、フランスのエセック・ビジネス・スクールと共同で行った「ぜいたく品市場:歴史から未来のすう勢を予測」調査報告を発表した。エセック・マーケティング学部、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)講座主席教授のMichel Phan氏によると、世界経済は依然不透明にもかかわらず、中国経済は強力な成長を維持しており、クレジットカード消費データなどから分析すると、今後1年間で大陸部のぜいたく品消費は7%成長する可能性がある一方、米国のぜいたく品市場は10-15%落ち込むという。

 Michel Phan氏は、世界的ブランドであるルイ・ヴィトン、グッチなどは長い歴史を有しているものの、中国で広く知られるようになったのはここ10年あまりのことであり、大陸部住民の有名ブランドに対する羨望(せんぼう)は依然として強く、加えて購買力を備えたハイエンド客層市場は巨大であり、予測では2015年までに富裕層による非必需品消費総額は1兆2934億8千万香港ドルに達し、これは香港の予測消費総額1317億5千万香港ドルの8倍で、さらに全アジア太平洋地区の非必需品消費総額1兆5554億香港ドルの83%に達することになると述べている。

 1兆香港ドルを超える消費のうち、「自動車、パソコン、携帯電話」および「観光・レジャー」の消費潜在力は3千億香港ドル以上、「飲食・娯楽」も2千億香港ドル以上で、消費額が最小の「ショッピング」でさえ1500億香港ドル以上となっている。Michel Phan氏は、世界経済の低迷により大陸部消費がある程度減少しても、中国人はお金を使うことに喜びを感じており、ただ支出が若干減るだけだと指摘する。

 近年、香港の各有名ブランド店は常に大陸部観光客であふれかえり、各有名ぜいたくブランドは大陸部の巨大なビジネスチャンスを目の当たりにし、ここ数年大陸部に次々と専門店をオープンしている。たとえばルイ・ヴィトンは中国全土に既に25店舗以上を構え、深センから北京、果ては烏魯木斉(ウルムチ)にまで進出している。

 もっともMichel Phan氏によると、中国は国土が広く物資も豊富で、各ブランドは中国の全省・自治区・直轄市、そして全市に店舗を構えることは難しく、eコマース、流動取引を発展させ、インターネットを利用した新たな小売ルートを構築することで、消費力がありながら販売ルートに恵まれていない大陸部辺境地の省・自治区・直轄市住民に対し、いつでもどこでもショッピングが可能なチャンスを与えることになると指摘する。

 Michel Phan氏はさらに、アジア地区のオンラインショッピング消費は成長を続けており、ある調査の結果、調査対象者の大陸部の94%がオンラインショッピングの経験があり、これは全アジア地区で最高であるとしており、伝統的な国際大手ブランドがオンライン上で販売プラットホームを発展させることができれば、アジア地区、とりわけ中国ぜいたく品市場の主たる発展リソースと成りうると断言している。


 「人民網日本語版」2009年8月26日

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